ティンプーにある国立競技場
チャンリミタン・スタジアム
チャンリミタン・スタジアムはブータンの首都、ティンプーにある国立競技場です。1974年に設立され、サッカーやスポーツだけではなく、国王の戴冠式や建国記念日の式典など、国の大きな行事も行われます。ガイドさんに「ここです」と紹介されると少し驚くほど、ティンプーの街中にあるこの競技場には、人工芝のメイングランドとサブグラウンドが1面ずつあり、観客席も石段があるだけの開放的な作りとなっています。テニスコートや簡単なフットサルコートも隣に設置されていて市民の憩いの場にもなっています。
日本では、2003年に公開されたサッカー映画、『アザー・ファイナル』(The Other Final)の舞台にもなったことで、競技場のことを知っている方も多いと思いますが、この競技場最大の見所は、メインスタンドです。
国王などが使用するというそのメインスタンドは、仏教美術を基調とした煌びやかなつくりで、それを見ただけでも来た甲斐があるのではないかと思わせるほどです。国民の9割以上が仏教徒で、その教えを実際に生活一部の中で大事にしているブータンだからこそできたスタンドといえるのではないでしょうか。
ヨーロッパの各国やもちろん日本にも、芸術性の高い現代的なスタジアムは数多くありますが、ここまで国民性を反映した独特な作りのスタジアムは他にはないでしょう。
アザーファイナルやサッカーに興味がなくても、式典が行われていないときでも、ティンプーを訪れた際には、是非、チャンリミタンスタジアムに足を運んでみてください。