ブダ地区とペスト地区を結ぶ鉄の吊り橋
「セーチェニのくさり橋」
くさり橋は、ハンガリーの首都ブダペストのブダ地区とペスト地区を結んだ最初の橋です。そして最も美しい橋とも言われています。完成は19世紀半ば。夜になるとライトアップされ、幻想的な風景を見せてくれます。ブダペストの街は、2つの地区からなっています。王宮がある西側のブダ地区と、商業が盛んなペスト地区です。かつてこの2つの地区の行き来は、船にたよるしかありませんでした。浮き橋も造られましたが、洪水で流される危険がありました。そこで造られた待望の鉄製の橋が、このくさり橋なのです。
この橋を架けることを提唱したのは、セーチェニ・イシュトヴァーン伯爵。ハンガリーの発展に尽力した人物で、彼の功績をたたえて橋の正式名称は「セーチェニのくさり橋」となっています。設計と施工には、ロンドンのテムズ河にロンドン橋を架けた人々をイギリスから招きました。設計技師T.W.クラークと、建築家のアダム・クラークです。
橋は1849年に完成。延長375メートル、幅員16メートルの頑丈な吊り橋が出来上がりました。これでブダ地区とペスト地区は永久に結ばれることになったのです。「くさり橋」と呼ばれているのは、メインケーブルにチェーン(くさり)を使っているからだと言われています。
■セーチェニのくさり橋
・住所:Szecheny Lanchid,Budapest
・営業時間:随時
・定休日:なし
※上記データは記事公開時点のものです。