ハンガリー史の目撃者「マーチャーシュ教会」
旧ブダ地区で2番目に大きかったマーチャーシュ教会。“マーチャーシュ”というのは通称で、正式名称は「聖母マリア教会」。後期ゴシック様式の華麗な教会です。しかし、その美しい外観とは裏腹にマーチャーシュ教会が辿ってきた歴史は複雑で、1015年に聖イシュトバーンが聖母マリア聖堂として建築した後、13世紀にはベーラ4世によりロマネスク様式に改築。
さらに14世紀にゴシック様式に改築され、15世紀に入ってマーチャーシュ1世が塔を増築(マーチャーシュ教会と呼ばれるようになった由縁)。オスマン・トルコの侵略を受けた16世紀以降、17世紀にハプスブルクが奪還するまではモスクとして使用され、カトリック教会に戻ったあとはバロック様式に改築されたものの、19世紀になってネオ・ゴシック様式に戻す、と100年単位で色んなことが起こっているすごい教会。
それだけにそれぞれの時代の影響が所々残っており、それを見つけるのも興味深いと思います。最後の改築が終わったとき、物議を醸したハンガリーを代表する窯元ジョルナイが制作したダイヤモンド模様の瓦屋根は必見。
■マーチャーシュ教会
・住所:1014 Budapest, Szentháromság tér 2
・電話:+36 (0)1 355 5657
・拝観時間:
【月~金】9:00~17:00/【土曜日】9:00~13:00/【日曜日】13:00~17:00
・定休日:無休
・URL:http://www.matyas-templom.hu/
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