利乗せで収益を大きく増やす
FXで利益を積み上げるコツとは?
でも、81円になったところでさらに10万ドルを上乗せしたら、どうなるでしょうか。1ドル=80円で買った10万ドルの利益20万円だけでなく、81円で買った10万ドルの利益10万円が上乗せされますから、合計で30万円の利益が出ます。もし、81円の時に思い切って20万ドルを買い増していたら、合計の利益は40万円になります。
このように、自分のポジションに対して追い風が吹いている時、ポジションをどんどん増やして、より大きな利益を得るのが利乗せです。損小利大のうち、損小は的確な損切りによって、利大は徹底した利乗せによって実現させるのが、トレードで成功するための方法のひとつと言っても良いでしょう。
ただし、利乗せにも落とし穴があります。自分が持っているポジションに有利なマーケットの動きが、ずっと続くことはないということです。
ドル高が進んでいるからドル買いポジションを増やしても、どこかの時点でドル安に転じます。その時、ずっとドルのポジションを買い増していたら、逆に損失が拡大する恐れがあります。
利食いで成功するためには、どこまで利乗せを続ければ良いのか、その見極めが肝心なのです。
FXで利乗せをするコツ
では、どの時点で利乗せを止めれば良いのでしょう。なかなか難しいですよね。利益が出ているものだから、つい気が大きくなって調子に乗り過ぎ、どんどんポジションを増やしていたら、いきなり反落して足元を掬われる、などということが、私自身もこれまで何度もありました。
利乗せは、トレンドが続いている限り、どんどん行った方が良いでしょう。
1ドル=80円で10万ドルの買い、80円50銭で10万ドルの買い増し、80円70銭で20万ドルの買い増し、というような具合に、ポジションを積み上げていきます。トレンドが続いている限り、どんどん行きましょう。
でも、どこまでトレンドが続くか分からないのが、また悩ましいところでもあります。一番の理想は、テクニカルでトレンドを見極め、そのトレンドが変わる寸前までポジションを膨らませていくことですが、どんなにテクニカルの使い手でも、100%的確である保証はありません。判断ミスも当然あります。
なので、私は常に利乗せした最後のポジションに損失が生じたら、その時点で利乗せを止め、すべてのポジションを清算することにしています。そうすれば、たとえば最後に積んだポジションに損失が生じたとしても、それまで積み重ねてきたポジションには利益が乗っているはずですから、全体で考えればプラスになります。
もちろん、単なる押し目で、そこからさらに上昇するというケースも、当然です、あります。でも、それについては諦める。確かに上昇するかも知れませんが、一方で、さらにドルが下落して損失が拡大するリスクも、半分あるのです。
ちょっとトレンドが弱くなってきた、あるいはトレンドが転換する兆しが表れてきたということになったら、すぐにポジションを全部清算して利益を確定させるようにしましょう。