ダンスバトルを見ながら学ぶ 「YOU GOT SURVED」

ストーリーを持った映画としてダンス初心者が見るにも楽しく親しみやすい一方で、「ダンスバトル」を中心とした圧巻のダンスシーンには量・質ともに経験者まで大満足の人気作です。

公開時に全米No.1をマーク、日本のストリートダンサーの間では、劇場未公開にも関わらず2004年のDVDリリース以来、熱い視線を集めてきた作品です。世界の一線で活躍するダンサーたちによるスタイルや振付は日本のダンサーにも大きな影響を与え、B2Kを始めとする豪華アーティストによる劇中ナンバーはダンススタジオやクラブでも広く知られる人気曲となりました。

「ダンスバトル」とは即興のダンスによる対抗戦のようなもので、DJが選曲してプレイするナンバーに乗せて個人またはチームが交互に踊り、勝敗のジャッジを仰ぎます。

有名ダンサーが審査員としてジャッジする場合もあれば、会場を占めるオーディエンスがあげる歓声をもとに決めるケースも。ブレイク・ポップ・ヒップホップ・ロックなどの規定ジャンルで競うものもあれば、この作品のようにフリースタイルとしてジャンルの枠を設けずに行うものもあります。

パフォーマンスは音楽に合わせてその場で生み出された動きと、特にチーム戦の場合、あらかじめ練習してあるステップ・振付の両方を駆使して行われます。曲目をダンサーたちが事前に知ることはないので、いずれを選ぶ瞬間も音楽に対して即興的に反応していくスキルが問われます。いかにその場で流されるナンバーに乗るかが勝敗を左右します。

本作はドキュメンタリーではないので全くの即興で撮影されたとは考えにくいのですが、ダンサーたちがビートに呼応するノリを見ていると、その場で音楽を聞いて踊っている躍動感が伝わってきます。

スタジオでヒップホップダンスのレッスンを受けると、教わった振付をその通りに消化するケースが多くなりがちです。一方で、ひとたびダンスを始めると、これといった振付がない中でビートを感じて即興で動く必要に迫られる機会が少なくありません。発表会やショータイムへ出演すればソロパートや登退場があったり、クラブへ遊びに行けばDJタイムを過ごすことがあったりします。

目を奪うユニークな振付や鮮やかな動きとともに、そんなときのために勉強になるダンサーたちのノリにもぜひ着目して見ていただきたい1本です。

■商品情報
タイトル:You Got Served
アーティスト:B2K

 



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