うなぎ/東京近郊のおすすめうなぎ店

明神下 神田川本店

「御蒲焼」と書かれた木製看板。創業は江戸末期、文化2年(1805年)。嘉永5年(1852年)の当時のグルメ誌「江戸前大蒲焼番付表」によると、西前頭13枚目に登場する人気店だったようだ。

山室 賢司

執筆者:山室 賢司

うなぎガイド

秋葉原の外れ、明神下交差点に「御蒲焼」

明神下undefined神田川

明神下 神田川

商業ビル群のなかに「御蒲焼」と書かれた木製看板と、なんとも風情を感じる建物が現れる。創業は江戸末期、文化2年(1805年)明神下 神田川だ。

文化年間というと、文化5年(1808年)間宮林蔵が樺太を探検し、間宮海峡を発見した時代だ。嘉永5年(1852年)の当時のグルメ誌「江戸前大蒲焼番付表」によると、西前頭13枚目に登場する人気店だったようだ。

履物を預け、使いこまれた木製の廊下を通り、二重の襖を開け、松の間に案内される。2人用テーブル3卓と中庭が見渡せる、カウンター席2席。ガラス窓の木の質感、赤茶系で統一されたテーブルとレトロなライティングは温かみを感じる癒しの空間だ。

中庭を眺めながら待つ。

松の間

松の間

うな重のグレードで鰻の大きさと重箱の大きさが違うとのこと。仲居さんに人気の食べ方を聞いてみた。男性は大きなお重を好んで召し上がりますとのこと。また、お酒と白焼き肝焼きなど、いろいろ楽しむ方も多いのだそうだ。

昼時なのでうな重大3800円をお願いする。吸い物はつかないので、赤だしも一緒にお願いする。松の間に一人、静かな時が流れる。隣の個室では鰻のウンチクに花が咲いている、面白い。

キリッとしたタレにフワトロの蒲焼

うな重

うな重

待つこと45分、うな重登場。皮は柔らか、身はやや厚め。脂のノリも程よく、フワッとトロッとしている。タレはキリッとした醤油系辛め。濃すぎないタレと鰻がよく合っている。ご飯の炊き加減はやや柔らかめながら、ちょうど良い。タレの瓶も傍に置いてくれるのだが、ご飯にもたれがよく染みている。

やや濃いめの赤だしにはナメコが入る。漬物には奈良漬、これ好きだなあ。山椒は、蒲焼の一部に少しかけて風味を楽しむ。都会の真ん中にいることを忘れてしまうような空間。江戸風情残る、なるほど納得のうな重でございます。


■明神下 神田川本店
住所:東京都千代田区外神田2-5-11
電話番号:03-3251-5031
営業時間:ランチ11:30~14:00、ディナー17:00~20:00
地図:Yahoo!地図情報
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