落語/立川志の輔さんのおすすめ落語演目

いつの時代も愛される「古典作品」の味わい深さを知る

立川志の輔師匠は時代を超えて愛される古典作品も見事に演じます。猿といわれることが大嫌いな未亡人「猿後家」、夏にみかんが食べたいと言い出す若旦那の「千両みかん」、名奉行の裁きに驚く「五貫裁き」、のお勧めの3つの演目を紹介します。

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立川志の輔さんのおすすめ演目

立川志の輔師匠は時代を超えて愛される古典作品も見事に演じます。
猿といわれることが大嫌いな未亡人「猿後家」、夏にみかんが食べたいと言い出す若旦那の「千両みかん」、名奉行の裁きに驚く「五貫裁き」を紹介。

■猿後家
名作の上方落語。
商家の後家(未亡人)さん。性格に欠点もなく、夫がたんまり財産を残してくれたので幸せな日々を送っています。ところが、何の欠点もないおかみさんだからこそ、自分の顔が猿に似ていることを気にするようになり、店ではさるという言葉が禁句となります。

おかみさんをヨイショしてお小遣いをせびろうとする源さん。おかみさんを褒めて、小遣いを手に入れようとするのですが、途中で猿回しといってしまい、追い出されてしまいます。

見所は、怒っているお上さんの機嫌を再びどうやってよくするのかと最後の落ちです。こういう頭が回っているようで気が抜けていることを動物に例えてなんていうのでしょうか。

■千両みかん

江戸時代からこその噺。
商家の若旦那が熱を出し、医者から心の病だと診断されます。旦那は、昔ながらの付き合いがある番頭を呼んで、若旦那の深刻な悩みを聞き出すようにいいます。すると返ってきた答えが意外なことにみかんが食べたいでした。みかんぐらい買ってくると豪語した番頭ですが季節は夏真っ盛り。八百屋においてあるはずもありません。何とかしてみかんを手に入れようとたくさん店をまわり、とうとうみかんを見つけるのですが、その値段はなんとひとつ千両でした。

見所は千両もするみかんを買ってきたときの番頭の台詞。全部で十粒あり、一粒100両というとんでもないみかん。その落ちに大爆笑です。

■五貫裁き
名奉行、大岡忠相の裁きをネタにした古典名作。
ごろつきだった八五郎が八百屋を始めようと決意し、それを大家さんに相談しにいきます。大屋さんはお金がないので、奉加帳を記録する為の帳面を作り、最初に金持ちの所に行けとアドバイスします。ところが、八五郎は額に傷を付けて戻ってきます。どうやら徳力屋の旦那に怪我させられたようです。事情を理解した大屋さんはある計画を思いつき、これを奉行所に届けて裁きにするように八五郎にいいます。

見所は奉行所の五貫裁き。八五郎が毎日、徳力屋に1文届けることになるのですが、合計額は五貫(5000文)という気の遠くなる金額。そして、大屋さんの大どんでん返しです。
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