志の輔師匠の現代落語

立川志の輔師匠は、古典の造詣に深いだけではなく現代を舞台にしても楽しい落語を演じてくれます。面白い噺を3つ紹介します。

■バールのようなもの
ある日、大工が物知りのご隠居にニュースで見た疑問を教えてもらいにきました。
宝石店に強盗が入り、犯人はシャッターをバールのようなものでこじ開けて、
宝石と現金を盗んで逃走したというニュースを見て、バールようなものとは何かを尋ねます。

見所は日本語の使い方の難しさと逆転の発想です。
ご隠居は、バールようなものとは、実はバールじゃないという結論を出します。
肉のようなものは、本当は肉じゃないというのと同じ論理です。
大工は関心して、自分の浮気がばれて怒っている妻にこの論理であることをいうのですが、ここが面白いです。必死に言い訳をして、妻を説得しようとすればするほど泥沼にはまっていくのが愉快です。

■はんどたおる
ダイエットしているのに特売シュークリームを買ってばくばく食べている妻。
夫が理由を尋ねると、買い物が合計2450円だったところ、3000円以上ならでハンドタオルがつくので、レジ横に置いてあったシュークリームを550円分購入して、お釣りの2000円をどこかで落としたそうです。夫は妻を叱りますが、警察に届けるといいだした妻に、夫はどうせみつからないから、警察に届けたと思えばいいといいます。妻が何でしてもいないのに思ったと思わないといけないかを夫に聞き返します。

人の考えたというのは身近な人ほど案外わからないもの。これは、どこにでもいそうな夫婦の考え方の違いをネタにしています。この話は新聞の勧誘を巻き込んでさらに面白くなります。

■猫の皿
骨董を探しながら旅をしている古美術商が近くの食べ物屋に団子と酒を注文します。
待っている間に、猫が現れてこちらを見ています。商人は猫嫌いで見るのも嫌というような感じで接していますが、猫の餌入れの皿を見ると200両はするとても高価な皿でした。商人は猫を引き取る代わりにこの皿をもらっていこうと商人と交渉を始めます。

見所は、猫が嫌いな商人が猫のつく諺をたくさん知っていたりして、実は猫好きではないのかというところ。そして、古美術商が高価な皿を巡っての交渉です。また、立川志の輔師匠が演じる商人が猫を見る視線です。本当に猫がその場にいるような扇子の使い方が見事です。最後の落ちも古典らしく楽しいです。

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