夫婦が離婚を考えるきっかけとは?
離婚を考えるきっかけは人によっていろいろ。夫婦で結論が同じでない場合が問題になります
<目次>
「この人と別れるべきだろうか」そんなふうに迷うことは、結婚生活で何度もあると思います。実際に離婚するかどうかは別として、妻が夫との離婚を考えるきっかけには次のようなものがあります。
■妻が離婚したいと思ったきっかけの例
- 価値観の違い
- 性格の不一致
- 金銭感覚の不一致
- 夫の浮気
- 夫の無関心
このほかにも、夫婦喧嘩が白熱した勢いで「じゃあもう別れましょう」と思わず口走ってしまったケースや、夫の家族との折り合いが悪くて堪忍袋の緒が切れたケースなども離婚を真剣に考えはじめる原因になります。
夫の浮気が原因で離婚を考えた場合でも、すぐに別れるわけにはいかないのが結婚生活というもの。一時の感情で離婚を決めても、夫を愛する気持ちが残っていたり、離婚後の生活に不安があったりするためにとどまることはよくあります。悩んだ結果、元のサヤに収まることが多いのは、現実的に考えて今の結婚生活をキープするほうが楽だと考える人が少なくないからともいえるでしょう。女性にとって、日本で離婚の選択をすることは、その後の生活をしていくうえで不利なこともまだたくさんあるという証拠かもしれません。
別れたい夫を思いとどませらせる方法は?
ところで、2012年に世間を騒がせた芸能人カップルで、高嶋政伸さんと美元さん夫婦がいますが、彼ら夫婦のようなパターンは珍しいことではありません。つまり、夫は別れたいと主張しているのに対し、妻は別れたくないというパターンです。先ほども述べたように、まだ夫を愛する気持ちがあったり、離婚後の生活に経済的不安があったりする場合、妻は離婚に際してふんぎりがつけられないこともあります。
では、夫の気持ちが離婚に向けて強固な場合、妻が応戦できる方法にはどんなものがあるのでしょうか。
「お金」が離婚を回避するきっかけになることも
高嶋さん&美元さん夫婦のように、もしも夫の側に「どうしても離婚したい」と固い決意がある場合、そして夫婦生活が修復不可能な場合に、妻が抗戦する手段として2つの方法が考えられます。ただし、これはあくまでも「抗戦」であって、夫婦関係の修復を勝ち取るためのものではありません。夫に抵抗するための手段でしかないので注意してください。
具体的に、離婚したくない妻が夫に抗戦する方法のひとつめは、お金について具体的に提案することです。離婚後の生活にはいろいろな不安要素が考えられますが、お金の問題もそのひとつ。離婚後も不安なく暮らしていくための生活費を算出して、それをもとに夫と話し合ってみてはいかがでしょう。
ポイントは、夫を困らせるためだけの抗戦ではなく、自分の幸せにもつながってくるという意識を持つことです。「新しい生活をはじめるためには、これだけのお金が必要。次の幸せのための準備としてかかるお金をフォローしてもらう」という前向きな提案でもあります。
計算してみると、基本的な生活費のほかにも意外といろいろなところにお金がかかってくることがわかると思います。夫は離婚したいという気持ちがあっても、現実として金銭的な負担が重くのしかかってくるとなると、それが離婚の歯止めになる場合もあります。
目に見えない感情の部分の話し合いで理解しきれない場合、具体的にお金のことを持ち出してみるのも抗戦の手段になるでしょう。
旦那と別れたくないとき、話し合いを長引かせることも有効
離婚か修復かは、お互いの幸せを考えたうえで結論を出すことが大切です
離婚したくない妻が夫に抗戦する方法のふたつめは、離婚の話し合いをできるだけ長引かせるというもの。離婚したいと決めた夫は、今の生活や状況をできるだけ早くスッキリさせたいと考えます。
ですから、積極的に話し合いを持とうとしたり、第三者を介入させたりして、離婚の話を前に進めさせようとするはずです。
これを反対側から考えれば、離婚の話し合いを長引かせるほど、相手に与えるダメージは大きくなっていくということになります。
つまり、妻がのらりくらりとした態度をとって見せることで離婚に後ろ向きな気持ちを伝え、夫に離婚を諦めてもらおうという方法です。
離婚を避けるためにできる法的な手段とは?
このほかに、一方的な夫からの離婚を法的に回避する方法もあります。たとえば、離婚を願う夫が離婚届を勝手に提出してしまいそうな気配を感じたら、妻のほうで先に「不受理申出」を本籍地の市町村長に対して出しておくということもできます。不受理申出を出してから6ヵ月以内であれば、もしも夫の側から離婚届が役所に提出されてしまった場合でも、受理されないで済みます。
また、一方的に出された離婚届は裁判所を通して無効にしてもらうことも可能です。家庭裁判所に離婚無効確認を求める調停を申し立てるというのが、その方法です。戸籍には離婚が記載されてしまいますが、無効が確認できた時点で戸籍の記載を訂正することはできます。
いずれにしても、夫婦双方の合意のないままに離婚にいたることはまずありません。とはいえ、相手への嫌がらせにこだわって、自分の大切な人生の時間を費やすのはばかばかしいことでもあります。まずはどうしたら自分が幸せになれるかをじっくり考えること。そして、それにはどうするべきかを賢く選択していくことが望ましいのではないでしょうか。
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