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ジャガー史上もっともパワフルなエンジンを積むXKR-S(2ページ目)

ジャガーのラグジュアリースポーツクーペであるXKシリーズには、ハイパフォーマンスグレードとしてXKRが存在するが、さらなる高性能版のXKR-Sが追加された。鮮烈な専用カラーに彩られた、迫力を増したエクステリア。そのルックスから抱く期待に応える圧倒的パフォーマンス。それでいてあくまでジャガーらしいスポーツクーペである。価格1750万円。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

すべてがスペシャルに仕立てられた

ジャガーXKR-S

長く伸びたサイドシルが地を這うようなシルエットを強調する


昔からジャガーといえば、その真骨頂がデザインにあるのはいうまでもありませんが、XKRよりもさらにダイナミックなイメージの増した、鮮烈な専用カラーにペイントされたエクステリアは、見るからに走りそうなイメージをアピール。素晴らしい仕上がりのコクピットとともに特別感に満ちています。

高級感を演出するだけでなく、ドイツ車とは一味違う英国流の色気を感じさせるところもジャガーならでは。ハイパフォーマンスモデルらしくスポーティな雰囲気が与えられているのはもちろん、ソフトカーボンによる独特の風合いは、見慣れたハードカーボンとは異質の雰囲気があり、興味深いところです。この優美でかつ精悍なたたずまいに心打たれない人などいないでしょう。
ジャガーXKR-S

カーボンおよびソフトグレインレザーにコントラストマイクロパイピングとステッチを施した16ウェイパフォーマンスシート。ヘッドレストには「R-S」ロゴがエンボス加工される。彫りの深いサイドボルスターが、急旋回時に乗員の身体を側面からしっかりと支える


低いポジションと包まれるようなホールド感をもたらすXKR-S専用のバケットタイプのシートは、サイドサポートの具合が電動で調整できるようになっています。XKR-Sは、目にするもの、触れるもののすべてがスペシャルに仕立てられているのです。

センターコンソール先端で心臓の鼓動のように赤く点滅するエンジンスタートボタンを押すと、ジャガーの特徴的装備のひとつであるJaguarDriveセレクターが上昇すると同時に、エンジンが目覚めます。その迫力あるサウンドからして、エンジンがチューニングされていることは明らか。
ジャガーXKR-S

専用のウォームチャコールカーボンソフトグレインレザーとランスブルーなどのコントラストマイクロパイピングとステッチを含むスポーツインテリアテーマを用意。カーボンレザーはドアパネルにも装備。ジェットレザーヘッドライニングとダークライナーアルミニウムパネルを標準装備。ジャガー車でおなじみのダイヤル式のシフトセレクターを持つ

かつてXKRに試乗した際も、そのスムーズな吹け上がりとトルク感に満ちたエンジンフィールには唸らされたものですが、スペックのとおりXKR-Rのそれはさらに力強く、より伸びのある加速感を味わわせてくれます。

低~中回転域では野太いV8サウンドを発するスーパーチャージドエンジンは、回転の上昇とともにレーシングエンジンのように甲高いサウンドを奏でます。このやみつきになってしまいそうな速さと音の誘惑に負けて、ふと気づくとかなりのハイスピードで走っていることもしばしば。またそれはスピード感を失うほど高速域での安定性が高いことの表れでもあるといえます。

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