最高出力550ps、最大トルク680Nmを発揮
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アストンマーティンから移籍したイアン・カラムがXKシリーズのデザインを手がけた
ジャガーというと、あの独特の洒落たデザインのラグジュアリーサルーンのイメージが強いところですが、もともとモータースポーツとの関わりが深く、スポーツカーについても大いに得意とするメーカーです。現在のジャガーには、XJシリーズとXFシリーズというサルーン系とともに、XKシリーズという2ドアクーペを加えた3本柱のモデル体系となっており、それぞれに「R」を冠する高性能モデルがラインアップされています。
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4795mm×1915mm×1310mmというサイズのボディに高性能パワートレインを搭載し、上級装備を持ちながらも、アルミボディほか軽量化により車両重量は1810kgに抑えられている
2006年に登場した2代目となるXKシリーズには、当時のXJシリーズで培われたアルミボディ技術が惜しみなく投入されています。これによりボディサイズのわりに軽量な車両重量と、高いボディ剛性を実現しています。
パワーソースには、当初はいささか旧態依然の感のある4.2リッターのV8エンジンが搭載されていたところ、2009年にジャガーが独自で開発した5リッターV8直噴エンジンを投入。そして、高性能モデルとしてスーパーチャージドエンジンを搭載したXKRがラインアップされていたところ、さらなる高性能モデルとして加わったのが、今回紹介するXKR-Sです。
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強化された5.0リッターV8DOHCスーパーチャージドRエンジンは、最高出力405kW[550ps]/6500rpm、最大トルク680Nm/3500rpmというスペックを誇る
価格はXKRの220万円高となる1750万円。XKR-S用に独自のチューニングが施され、最高出力550ps、最大トルク680Nmに達した、ジャガー史上もっともパワフルなエンジンにより、0-100km/h加速はわずか4.4秒を実現し、最高速度300km/hを誇ります。
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独特のフロントデザインは、ツインエンジンナセル、サイドインテーク、カーボンファイバースプリッター、ロワースポイラーが特徴。ボンネット前縁部のホリゾンタルスロットが熱とボンネットリフトを低減
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独特のカーボンファイバー製のリアウイングとリアディフューザーが前後のリフトバランスを最適化。パフォーマンスアクティブエグゾーストには独自のチューニングを加え、XKR-Sだけのエンジンサウンドを実現