株価急落銘柄が相次ぐ日本の株式市場
ソニー(6758)やシャープ(6753)等、日本の株式市場では決算発表で業績予想の下方修正や公募増資が行われる等して、株価が急落する銘柄を見かけるようになってきています。これらの銘柄の中には、株主優待や知名度等から、個人投資家からも人気を集める銘柄もあります。前から注目していた銘柄でも、株価急落を目の当たりにすると「買っても損をしないのかな…」等と投資に躊躇する投資家も多いかもしれません。
株価急落銘柄にいつ遭遇するかは誰にもわかりません。株価が急落した銘柄をどう売買すれば損をする確率が低くなるのでしょうか?
株価急落時の株価チャートでわかること
では、ソニー(6758)の株価チャートを見てみましょう。業績がユーロ円の動向の影響を受けることもあって、ソニー(6758)の株価はここ数カ月、1,000円を割り込む等、発表の前から急落を余儀なくされ、現在も下落基調が続いています。
直近の安値は7月25日につけた863円です。左側の丸印です。前日の終値が918円ですから、900円割れでは売買に躊躇して普通というものです。しかし、株価は翌日以降上昇を続けています。そして、8月3日の業績予想の下方修正で、株は再び急落しました。左側の丸印です。
株価チャートを見る限り、株価は急落しても、再び上昇するということがわかりますね。株価が急落する時は、株を売りたい人が一時的に増えたことの証です。
その一方で、安くなった時をチャンスととらえて株を買いたい人が一時的に増えるのも事実で、翌日以降に株価が上昇していることからもわかりますね。つまり、株価急落銘柄は、短期なら買いだと判断することが可能だということになります。
株価急落時の背景を考えよう
ただし、ここで肝に銘じておきたいことがあります。それは、株価が急落した背景にある、業績予想を下方修正した事実や外部環境にまったく変わりはないとう点です。ですから、株価の下落に歯止めをかけられる要因が発生しない限り、株価は短期的には上昇しても、中長期的には下落傾向が続く可能性を否定できないのです。ソニー(6758)の株価チャートを見ても、株価はここ最近、高値を切り下げていて、右肩下がりになっていることがわかりますよね。
株価がただ安いから中長期で保有すれば儲かるだろうと安易に買ってしまっては、損をする可能性を否定できません。株価が急落する銘柄を売買する時には、あくまでも短期売買が賢明なのかもしれませんね。