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よくわかるLIBOR(ライボー)金利不正操作問題(2ページ目)

イギリスで「LIBOR(ライボー)」という金利が不正操作されていたという疑惑が大問題に。ほとんど聞いたこともないようなこの金利ですが、実は世界中に影響する数字なのです。

執筆者:All About 編集部


なぜ問題なのか?

LIBORは名目的に「ロンドンの銀行間でお金を貸し借りするための金利」ですが、実際は世界中で使われる重要な指標になっています。イギリス以外の国でも銀行間や銀行が企業に融資する際、例えば「LIBOR+1%の金利で貸し出し」など、LIBORを基準値とした金利が広く使われています。

問題は、LIBORのような世界中の金融界に影響する最重要指標の1つが少数の人間によって不正に操作されていたという点にあります。世界におけるLIBORを基準にした金融取引の総額は、360兆ドルにもなると言われています。これを日本円に直すと、約2京8000億円にもなります。想像できますか? 「京」の単位です。日本の借金は総額1000兆円に達したと騒がれていますが、その28倍。スパコン「京」の京です。これはとてつもない額のお金です。

バークレイズはなぜそんなことを?

なぜバークレイズはLIBORを不正に操作しようとしたのでしょうか? 不正操作の詳細は現在捜査中ですが、1つは不正操作することで自社でLIBOR関連の金融商品を取引し、不正な利益を得ていた疑いがかかっています。

それ以外にも、虚偽金利を報告することで自社の財務状態を実際よりもよく見せる目的で行っていたと考えられています。
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