時間帯のクセを把握する

FXで利益を得る確率を高めるためには、外国為替相場のクセを把握しておくことが重要です。

近い将来、マーケットがどのように動くのかということを予測し、100%の確率で当てるのは不可能ですが、実需筋と呼ばれる市場参加者は、比較的同じ行動パターンの繰り返しで、外国為替市場の取引に参加してきます。

実需筋とは、自動車メーカーや家電メーカー、商社、石油会社などのように、海外との取引を行うにあたって、外国為替取引を行っている市場参加者のことです。
また、機関投資家も実需筋に近い動きをすると言われています。機関投資家とは、大規模な資本を金融市場に投資している金融機関や組織のこと。代表的なものとしては、生命保険や損害保険会社、銀行、投資信託運用会社が挙げられます。

例えば、投資信託は、投資家から集めた資金を国内外の株式や債券などに投資していますが、海外に投資する際や、海外市場に投資しているファンドの残高が変化した時に、為替取引が発生します。

実需筋は、比較的同じ行動パターンを取るという点がミソで、彼らがどう動くのかを把握しておけば、事前に、彼らが動く前にポジションを作っておき、その流れに乗ることができます。

では、具体的にどのようなクセがあるのかを見てみましょう。
1日の値動きで特徴的なのは、午前10時の仲値決めといって、輸出入企業が外貨を売買する為替レートを決める時間帯です。この時点で輸出入企業はドルを売ったり買ったりしますが、基本的にドル買いが優勢になります。したがって、午前10時前にドルを買っておけば、為替差益を得るチャンスに恵まれます。

さらに、午前10時に加え、午前11時、午後2時には、投資信託のドル買いも出てくるため、いずれもドル高方向に動く確率が高まります。
投資信託のドル買いについては、投資信託の残高を把握しておくと良いでしょう。昨今、国内で設定・運用される投資信託の多くは、日本の株式市場よりも、海外の株式市場や債券市場に投資するタイプが主流ですから、残高が増加傾向をたどれば、その分、ドルの調達額も増加するため、為替レートがドル高方向に進む可能性が高まります。

なお、投資信託の残高は、社団法人投資信託協会のホームページで確認出来ますので、参考にしてください。


曜日、日にちのクセを把握する

次に、特定の曜日、日にちによって為替レートが左右されるケースですが、曜日については月曜日と金曜日に、ドルが買われる傾向が強まります。
さらに日にちでは、「ゴトビ」といって、5日、10日、15日、20日、25日、30日というように、5と10で割り切れる日にちになると、やはりドル買いの動きが優勢になります。

ちなみに、同じゴトビでも、5日、10日、15日の方が、20日、25日、30日に比べて、ドル買いの動きがより強まる傾向が見られます。というのも、20日以降のゴトビでは、輸出業者が下請け企業などへの支払いのため、ドルを売ってくる動きも生じてくるため、一方的にドルが買われるという動きになりにくいのです。
したがって、ドル高を狙ってトレードをするのであれば、5日、10日、15日が狙い目ということになります。

月別のクセを把握する

月別の傾向を見ると、2月、5月、8月、11月は、ドル売りの傾向が強まります。これは、米国国債など債券の利払い月に当たるからです。日本の機関投資家は、米国国債などの利子が米ドル建てで支払われてくるため、米ドル建ての利子を円に替えます。この動きがドル売りにつながってくるのです。

年度末の動きにも要注意です。日本企業の場合、9月末が中間決算、3月末が本決算というケースが多く、この時期、海外資産を売却して、決算の数字を作ろうとする企業が増えます。したがって、9月と3月は、やはりドル売りの傾向が強まってきます。

ちなみに、12月は海外企業の決算に絡んで、「リパトリ」の動きが出てきます。リパトリというのは、「リパトリエーション」の略で、決算前に利益を本国に送金する動きのことです。海外企業の場合、円を売ってドルに替えるという動きをするため、12月はドル買い圧力が強まりやすいということを、覚えておいた方が良いでしょう。
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