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老後難民にならない! 専門家3人の緊急提言(後編)(2ページ目)

老後の不安にお答えするお金専門家3人による緊急鼎談の後編です!「投資をしないことで100%のリスクをとることになっている」とは、フィデリティ退職・投資教育研究所所長の野尻哲史さんのお言葉。今回は、老後に備える投資の具体的な方法について、野尻さん、オールアバウトガイドの山崎さんと私の3人で熱く語ります。

山口 京子

執筆者:山口 京子

家計簿・家計管理ガイド

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最初から完璧を求めない。小さく始めて経験を積むこと

最初から完璧を求めず、まず自分で考えて始めてみる。

最初から完璧を求めず、まず自分で考えて始めてみる。

――投資は、定期預金と違って選択の幅がひろいですよね。証券会社に口座を開いても、何もしない人も多いんですよ。

山崎:でも、口座開いた方は、いきなり100万か200万くらい入金するんでしょ?

――入金しない方もいます。とりあえず口座は作るけど、入金はいくらにしようかな?貯金とどんな割合にしたらいいだろう? 自己啓発に使うお金と、運用するお金と、どのくらいずつの割合にしたらいいですか? と聞く方もいます(笑)

山崎:だから、完璧なものを最初から求めすぎ。

――私も、「最短距離でお金持ちになった人はいませんよ」と、よく言います。野尻さんだったら、どんなアドバイスをなさいますか?

野尻:投資信託だったら、中身が分かりやすいもので、できれば分散をするのがいいっていつも言っていますね。自分がやっているのは、株式投信だったら、日本株の投信と、アジア株の投信と、ヨーロッパ株の投信と、アメリカ株の投信って分けています。

――教科書通りですね。そこには、新興国やREITやコモディティ、そういうものは入ってこないんですか?

野尻:ないですね。入れるつもりがないわけではなくて、毎月定額で買っていくものというのは、そんなものでいいかな、と思っていて。「何がいいですか?どれくらいの比率がいいですか?」と言われても、正直に言って相手のことが分からなければ何も言えません。1より2のほうがいいし、2より3、3より4に分ける方がいい。でもこれが10とか15とかまで広げる必要はないと思います。あとは、おっしゃったように、最初から綺麗に分散してやる必要はないと思います。どれでも順番に買っていってもいいし、どこかの時点で「綺麗に分散できてました」となればいいかな。

――これから投資を始める人にとっては、こんなアバウトでいいのか!というご意見。

山崎:やらないよりやったほうがいいんですよ、結構。例えば、ネットでイラストでも音楽でも、見るだけの人はケチばっかりつけるわけですよ。でも、本当にいい物ができる人は、漫画家だって小説家だって、書いた枚数とか打った文字数が結局その人の能力の差になる。才能があっても、一冊も小説を書き上げたことがない人はいつまでもデビューできないけど、70点でも60点でも、何十本も書いてればクオリティーはだんだんあがる。10年前にAll Aboutに初めて書いたコラムを振り返ったら、恥ずかしいけど、それがあるから、今がある。仕事だってそうじゃないですか?

――山崎さんのお陰でAll Aboutのガイドになれて、今の自分があります。ありがとう!確かに、FPも1000人個別相談したら、1000人のお金について語れますからね。投資も同じでしょうか。

野尻
:経験から学べるところは得がたい財産なので、もしアドバイスするなら、金額を小さく限定してから、後は何でもいいから経験を積んだほうがいいんじゃないかな。お二人はいつくらいから投資をやってます?

――20代で最初の投資は、外貨預金ですね。外資系の銀行がかっこよくて!証券会社も外資系。これも支店のパソコン端末見ながら、自分の資産が株や投資信託で増えていくかと思うとワクワクしました。2年くらいでその会社は撤退しちゃいましたが。

山崎:完全にセールストークに乗せられていますね(笑)。私も、20代の頃に何を買ったか覚えていないけど、投資信託を買いました。結局、その初体験は損で終わっちゃんだけど、でも10万くらいだから金額での損より得た経験のほうが大きかったと思える。

ではどんな金融商品を使ってお金を増やせばいい?またゴールの考え方は?

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