鉄道/鉄道博物館

群馬の鉄道博物館「碓氷峠鉄道文化むら」に行こう!!(2ページ目)

1997年に廃止となったJR信越本線横川~軽井沢間。難所碓氷峠を行き交うために横川にあった車両基地跡を再利用したのが「碓氷峠鉄道文化むら」です。同施設は碓氷峠にゆかりの車両ばかりではなく、旧国鉄時代に活躍した電気機関車を中心とした車両群、園内を遊覧する乗り物など、鉄道ファンばかりでなく、家族でも楽します。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

碓氷峠を行き交った電気機関車

EF63

「碓氷峠鉄道文化むら」で保存されるEF63

碓氷峠鉄道文化むらの鉄道展示館内に置いてある電気機関車は、ED42のほかにEF63形とEF62形がある。EF63形は、「横軽」の碓氷峠のヌシだったので、園内では何両も見かける。運転台シミュレーションだけではなく、本物のEF63形を実際に運転できる「体験コース」がある。学科講習を受けてから、指導員に付き添われて400mほどの線路上(廃線を利用)を往復するものだ。費用も時間もかかる(2日以上必要)が、トライする価値はあるだろう。

●EF63形電気機関車運転体験コース
学科講習受講料 3万円
実技講習走行料 5000円より(いずれも要予約)

EF62

鉄道展示館内で見学できるEF62

EF62形は信越本線で使用された電気機関車。ブルートレインなどの客車列車や貨物列車牽引に活躍した。ちなみに、横軽通過時には、軽井沢へ向う時(上り勾配)は<EF62形+客車(または貨車)+EF63形2両>、横川へ向う時(下り勾配)は<EF63形2両+EF62形+客車(または貨車)>という編成で、碓氷峠を下る時は機関車三重連となり壮観だった。但し、碓氷峠を通過する貨物列車は1984年に全廃、客車列車も激減したため、臨時列車が走行する時は話題になるほどだった。

旧横川運転区の建物を再利用した、碓氷峠鉄道文化むらの鉄道資料館には、碓氷峠の鉄道建設時から廃止に至るまでの100年を越える歴史が写真と貴重な資料で展示されている。また、碓氷峠を中心とした鉄道模型レイアウト(ジオラマ)も設置され、SL列車から新幹線に至るまで、多種多様な模型列車が走り回る様子を楽しむことができる。


鉄道車両屋外展示スペース

展示機関車

屋外展示される様々な電気機関車

蒸気機関車はD51形96号機のみ、メインは旧国鉄時代から活躍した電気機関車達である。信越本線や上信越地区にとどまらず、関門トンネルで働いたEF30形、北陸本線用EF70形、山陽本線の難所瀬野~八本松(通称セノハチ)で使用されたEF59形など、バラエティに富む。

ソ300

珍しい操重車ソ300

他には除雪用ディーゼル機関車DD53形、線路工事などに使われた操重車ソ300など珍しい車両もある。また、高崎をベースに活躍したお座敷客車「くつろぎ」は、休憩所として車内が開放され、往時をしのぶことができる。


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