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長期投資で持ちっぱなしは禁物!利益確定も考えよう

長期投資=持ちっぱなし、と考えてはいませんか? 株や債券は、持ちっぱなしにするだけでは、買った時より値下がりして、損を抱えることもあります。値上がりした時には、売って利益を手にすることも覚えましょう。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

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ある程度値上がりしたら「利益確定」することも大切

「このポートフォリオのポイントは、リスク性資産の部分をETFで運用すること」と深野康彦さんは強調します。中長期的な資産運用を考える場合、いったん株式や債券を買うと、そのままずっと保有し続ける人が少なくありません。

運用で利益がふくらんだら、いったんは利益を確定させるという考えも大事です。

運用で利益がふくらんだら、いったんは利益を確定させるという考えも大事です。「絵に描いたモチで終わらせないように--。

「投資では、絵に描いた餅を本当の餅にしなければ意味がありません。株や債券などの値動きのある資産は、ある程度値上がりした時に売却して、現金を手にしておかないと、万が一、値下がりした際に損を抱えることにもなりかねないからです」(同)

事実、日経平均株価は、1989年12月29日に3万8915円の過去最高値をつけたものの、その後一度も高値を更新できていません。絵に描いた餅が膨らんだ場合には、膨らみすぎてはじける前に売却して、元本と利益を確保することが大切です。

「とはいえ、初心者には、売ることはなかなか難しいものです。また、個別の銘柄を選んで投資することも簡単ではありません。そこで、オススメしたいのが、代表的な株価や債券の指数に連動する目的で運用されるETFを活用することです」(同)

ETFを使ってリアルタイム売買をして、利益確定の練習を

ETFとは、投資信託の一種ですが、株式市場に上場しているため、株式と同じように売買することができます。つまり、日本の株式市場に上場するETF(=国内ETF)であれば、どこの証券会社でも取引でき、かつ、株式市場の取引時間中はいつでもリアルタイムに売買することができるのです。

「いつでも売買できるといっても、頻繁に売買する必要はありません。ですが、日本や世界の景気が好転して、株価が上がった時には、保有するETFの一部を売ってみましょう。仮に、買った時の2倍の値段になった場合、保有するETFの半分を売却すると、残りはタダで買ったのと同じことになります。そのETFがさらに値上がりしたら、タダで買ったもので利益が得られることになります」(同)

なお、売却して現金を手にした場合も、ムダ使いしたりせず、時間分散を考えながら再投資し、さらに資産を増やすことを考えましょう。

次ページでは、ポートフォリオのリバランスと、さらに資産が増えた場合のポートフォリオについて考えます。

取材・文/大山弘子 監修/深野康彦(ファイナンシャル・プランナー)、藤川 太(ファイナンシャル・プランナー)
イラスト/花くまゆうさく

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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