ETF

下落で儲かるVIX指数連動ETFの活用法と今後の動き

相場が下落すると投資家は不安になります。投資家心理を示す数値として利用されているのがVIX指数です。このVIX指数に連動を目指したETFが3月に上場来安値をつけました。VIX指数連動ETFはどのように投資に活用したらよいのでしょうか? 投資の基本から注意点、そして今後の行方を解説しました。

横山 利香

執筆者:横山 利香

投資をはじめてみようガイド

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VIX指数とは

「国際のETF VIX短期先物指数(1552)(以下、国際のETF VIX指数(1552)」が、2012年3月に年初来安値を更新しました。このETFは、2010年12月に新規上場したばかりですから、一年とわずかで上場来安値をつけたことになります。

投資に詳しい人でしたらVIX指数のことを知っているかもしれませんが、初心者であれば「VIX指数って何?」という人も多いかもしれません。まずはVIX指数について簡単に解説していきます。

VIX指数はS&P500と逆相関の関係にあり、株式相場の下落時に上昇します。というのも、将来の株式市場に対する投資家の不安感が強くなるとVIX指数の数値が高くなるからです。

ちなみに、2008年のリーマン・ショックの時に、VIX指数は90近くまで数値が上昇したことで注目を集めるようになりました。そして、VIX指数は現在、リーマン・ショック前の水準に近づく状況になっているのです。

国際のETF VIX指数とは

国際のETF VIX指数(1552)が年初来安値を更新したということは、投資家心理の安心感の表れと考えられます。なお国際のETF VIX指数(1552)が連動の対象としているのは、S&P社が算出する「S&P500VIX短期先物指数」という指数の円換算値です。VIX指数に投資しているわけではない点には注意が必要です。

また、ドル円相場の影響を受けるため、円高ドル安が進行すれば値上がり幅が抑えられ、円安ドル高が進行すれば値下がり幅が抑えられることになります。ドル円相場で当面、現在の円高の状態が続くのであれば、値上がり幅が抑えられると考えることができますし、反対に円安に動くのであれば値上がりが期待できることになります。

一般的に、国際のETF VIX指数(1552)は、相場の上昇によって儲けが発生する投資商品を保有している場合のリスクヘッジとしての購入が有効と考えられます。たとえば株式を保有しているのであれば、株式市場が暴落するような場合に保有していたら、保有する株式の損失を少なからずカバーできる可能性があるからです。

>>チャートで国際のETF VIX短期先物指数とS&P500の逆相関関係をみてみよう
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