注文住宅/家づくり物語 実例を通して

工事の流れと施主のつぶやき/M邸・第7回(3ページ目)

間取りが決まると、次に実施設計、そしていよいよ工事が始まります。地縄張り、基礎工事、上棟式、木工事、サッシ・設備機器取付け工事などなど。今回は現場でのチェックポイントを解説すると共に、実際に現場を見た施主のつぶやきを紹介します!

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


1.地縄張り

敷地の中に建物の形に合わせてロープを張り、前面道路との関係・隣地までの距離など、図面の上での検討を現場で確認します。また隣地との窓の位置の重なりなどもチェックしました。

【施主のつぶやき】
北側の隣家の窓が大きかったので、我が家の北側に窓を設けないで正解だったなぁ。


2.基礎工事

M邸はべた基礎なので、たて・よこ方向に鉄筋を組み、そこにコンクリートを流し込みます。地盤調査をして地耐力は十分得られたので、地盤改良は行いませんでした。

【施主のつぶやき】
鉄筋がたて方向、よこ方向ともにとてもきれいに組まれていて驚きました。いまどきの基礎はこんな風にするんですか。これなら地震がきても安心ですね。


3.上棟式

柱・梁など木を組み立てていって棟があがれば上棟です。1階から2階まで通す柱が通し柱、1階部分のみの柱が管柱です。金物等がしっかり緊結されているかチェックしましょう。

【施主のつぶやき】
木組みが完成した際、全体的に木の色が赤っぽく感じました。ほかの家は黄色っぽいというか白っぽい印象だったのですが目の錯覚ですか?

【建築家のコメント】
すごいところに気がつきましたね。この家の柱は集成材の柱ではなく、木の芯を持った柱を使用しています。木の芯は赤身といわれ、外側は白身といっています。赤身はとても腐りづらく、かつてお寺の屋根の下地板には芯に近い赤身の板が使用されていました。ちなみにM邸の柱は国産材の杉です。


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