市販の入れ歯安定剤と病院でのリフォームの違い

リベース

入れ歯と歯ぐきの隙間が気になる時、リフォームが可能なことも。

入れ歯が外れやすくゆるい状態とは、歯ぐきが痩せたりして、入れ歯と歯ぐきの隙間が広い状態です。市販の安定剤と病院でのリフォームのどちらも、同じようにこの隙間を埋めて入れ歯を歯ぐきに密着させます。

大きな違いは硬さと耐久性です。市販の入れ歯安定剤はソフトタイプ。短期間で交換しながら隙間を埋めて入れ歯を安定させます。病院のリフォームは安定剤というより、入れ歯の素材と同じようなハードタイプの樹脂を利用します。

ハードタイプは、一度行なえば、長期間(6ヶ月~数年)使用することが可能となります。入れ歯の素材のような硬い樹脂のため粘着性はありませんが、唾液が入り込むと落ちずに吸い付いたような状態になります。

このように病院で行なわれる入れ歯のリフォームのことを、「床適合(しょうてきごう)」、「リベース」、「床裏装(しょうりそう)」、「改床法(かいしょうほう)」などと呼んでいます。

病院で良く行なわれている床適合法は、直接法といって硬化前の樹脂を入れ歯の内面に塗り、口の中に入れ、噛み合わせます。約5~10分ほどで樹脂が歯ぐきに合わせて固まったあと、口から取り出して微調整を行ないます。


作り直しとリフォームの判断基準とは?

入れ歯を作り直すか、入れ歯と歯ぐきの隙間を埋めてリフォームするかの判断の基準になるのは、単に入れ歯が緩いかどうかだけではありません。入れ歯の寿命とは、歯ぐきへの密着度合いと、歯の噛み合わせ状態の2つのバランスが大きく関係するからです。

たとえ歯ぐきとの隙間が大きくなり、入れ歯が緩くなってしまっても、噛み合わせが安定しているような状態であれば、上記の「床適合」を行なうことによって、再び新しい入れ歯のようなピッタリ感が復活します。

しかし噛み合わせが安定した状態でなかったり、歯が擦り減りすぎて噛み合わせが調整できない場合などは、「床適合」を行なっても入れ歯の安定がそれほど改善されません。

このため歯の噛み合わせと、歯ぐきの密着の両方ともが合わない状態になっていると、新しく作り直すケースが多いようです。その他にも入れ歯を歯に固定する金具が破損したり、金具をつける歯が欠けたりダメになった場合も、やはり作り直しが必要になることが多いようです。


入れ歯のリフォームのメリットとデメリット

メリット
慣れた入れ歯がそのまま使える
入れ歯に関しては、「新しい入れ歯=使いやすい入れ歯」とならない場合もあります。新しい入れ歯は調整が必要なため、完成してからがスタートとなるためです。そのため、慣れている入れ歯をそのまま利用できることは、大きなメリットとなります。

時間がかからない
作り直す場合には、最低でも3、4回の治療回数が必要となります。さらにその後に微調整が数回。リフォームであれば、口の中に直接樹脂を入れ固めるタイプであれば、概ね1~3回で完了します。

コストパフォーマンスがよい
市販の安定剤に比べて毎日交換する必要はないので、一度施行すれば市販の安定剤を使わずに長期間使用することが可能です。

何度でも出来る
噛み合わせのバランスさえ安定していれば、痩せた歯ぐきに合わせて、何度でもリフォームすることが可能です。

デメリット
厚さが厚くなりやすい
それまでの入れ歯に新たに樹脂の層が介在するため、入れ歯の厚さが少しだけ増えます。

重くなる
上あごに入れる入れ歯は、重力の関係で軽いに越したことがありません。しかし、樹脂の量が増えるため、リフォームを繰り返すたびに少しずつ重くなっていきます。

着色されやすい
「床適合」使用される樹脂は、常温で固まる樹脂を利用しているため、長期間使用すると表面が劣化して、ボソボソした感じになってきます。そのためしばらく使用すると着色や変色が起こってくることがあります。

入れ歯があたって痛くなると、自分でなんとかしようと薬とつけたり、消毒したりとしがちです。しかし病院で1回調整するだけで治ってしまうこともしばしば。同じように、ゆるくなった入れ歯もすぐに直るかもしれません。気になるようであれば、一度かかりつけの病院に相談してみることをおススメします。

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