膠原病・リウマチ/その他の膠原病・リウマチの病気

混合性結合組織病の症状・治療・予後(2ページ目)

混合性結合組織病は、膠原病の1つです。膠原病である強皮症、多発性筋炎、全身性エリテマトーデス(SLE)という病気のような状態が同時または徐々に出てくる病気で、RNPという自己抗体が陽性になる病気です。強皮症、多発性筋炎、SLEとは区別されています。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

混合性結合組織病の検査

症状から疑われた場合は、血液検査を行います。
白血球や血小板の数の減少、炎症で産生されるタンパク質であるCRPの上昇、抗RNP抗体が陽性であることが特徴です。筋肉に含まれるタンパク質であるCPKも上昇します。筋肉に電極をつけて測定する筋電図での異常、呼吸機能検査で肺活量が低下するなどがあります。

混合性結合組織病の治療と予後

治療の中心は炎症を抑えることになります。抗炎症薬と免疫抑制薬が使用されます。抗炎症薬として、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)、ステロイドがあり、ステロイドが治療の中心となります。

肺線維症による肺高血症になると、肺の血管を拡げる効果のあるプロスタサイクリン徐放製剤、持続点滴製剤(エポプロステノール)、エンドセリン受容体拮抗薬(ボセンタン)、PDE-5阻害薬(シルデナフィル、タダラフィル)が使われています。混合性結合組織病で肺高血圧にあるのは約5%と言われています。

肺高血圧がない場合は生命に対する予後がいいです。

混合性結合組織病は、5年生存率が約97%です。死亡の多くが、心臓と肺への合併症によります。

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