Audi(アウディ)/アウディの車種情報・試乗レビュー

ドアが増えても“良さ”は変わらず、A1スポーツバック

日本のアウディファンが待ち望んでいたであろう、A1の5ドアモデル、スポーツバック。スペインで一足お先に試乗、ドアが増えてもA1の良さが損なわれていないことを実感してきました。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

大きさ変わらず、待ってました! の5ドアモデル

アウディA1スポーツバック

昨年の東京モーターショーでお披露目された、コンパクトな3ドアハッチバック、アウディA1の5ドアモデル。ボディサイズは全長3954mm×全幅1746mm×全高1422mm、と3ドアモデルより全幅と全高が6mm大きくなっている

日本のアウディファンにとっては、待ってました! だろう。最も小さいプレミアムモデルA1に、5ドアモデルが加わった。

お膝元のドイツを筆頭に、イギリスやフランス、イタリアといった欧州自動車先進国(?!) では一定の人気を集め、デビュー以来、計画を上回る水準のセールス(12万台)を達成していたが、日本や東欧諸国など、コンパクトカーをファミリィユースにも使いたい市場では、5ドアを待ち望む声も多かったという。

スペインはヒロナで開催された国際試乗会で、ひと足お先にA1スポーツバックを味見してみれば……。

サイズとスタイルは3ドアと大きく変わらず

アウディA1スポーツバック

3ドアではルーフアーチにボディと異なる色が選択できたが、5ドアではさらにルーフやスポーラーまで異なる色にできる。テールランプには54個のLEDが用いられている

結論から言うと、ドア数が増えただけでA1の“良さ”は全く損なわれていないクルマだった。ドア数が足りないことだけがためらう理由だったという方には、こんどこそ躊躇わずにオーダーして欲しいと思う。それこそもう、試乗車なんて待たずに。

ドアを2枚増やした、といっても、A1最大のポイントというべきサイズとスタイルに大きな変更はない。特にサイズ。全長4mを切ったアウディであるということ自体が、とてもイマドキでクールだったわけで、いくら日本人は5ドアが好きだからと言っても伸びてしまっちゃったんじゃ、しょうがない。

で、A1スポーツバックはどうなっているかというと、これがなんと全長およびホイールベースは変わらず。ルーフを80mm以上延ばしつつ、個性的なデザインテイストを崩さない範囲でハイトをわずかに引き上げ、室内高を稼いだのみ。幅が6mm広がったことになっているけれど、これはドアノブの位置がボディ腹のもっとも膨らんだ場所に移動してしまったため。実質、3サイズは同じ、と考えていい。

全く妥協されていないデザインのハイライト

アウディA1スポーツバック

インテリアのデザインも3ドアモデルから受け継いだ。後席の頭上は3ドアより高くなり居住性が高められている。ラゲッジ容量は270~920リッター

3ドアと5ドア、同時にデザイン開発されたというから、デザイン の統一性には細心の注意が払われたことだろう。サイドボディラインがエッジを利かせてぐるりと前後をまわりこみ、代わりに灯火類にエアロダイナミクスを担わせるという、A1のデザイン上のハイライトが、5ドアとなってもまったく妥協することなく生かされているのが嬉しい。3ドアと並べてみれば、きっと随分と違うはずだけれども、単独で見れば、なるほどA1にしか見えない。

インテリアの様子は、とうぜん、まるで変わらない。センスのいい誂えで、自分好みにいろいろとデコレーションできることが、何やら近頃のパーソナルギアっぽくっていいのだろう、日本でもウケていると聞く。ちなみに後席だが、頭上こそいくぶん余裕があるものの、足もとスペースは必要最小限。成人男子なら、“ちょいとそこまで”だが、子供が小さいうちは大丈夫か。
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