鉄道/SL

ローカル線の魅力満載、「SLもおか」の旅(3ページ目)

茨城県の下館と栃木県の茂木を結ぶ真岡鉄道は「SLもおか」が走ることで知られる。年間を通じてSL列車が走る路線は他にもあるが、「SLもおか」は、冬季も走ること、架線の張られていない非電化単線のローカル線を走ることが特徴だ。本来の汽車が走る自然な情景が展開される点において貴重な鉄道でもある。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

重連運転

重連

C11とC12の重連運転

C12形とC11形の2両で列車を牽引する重連運転が年に数回イベントとして実施される。どちらの機関車が先頭になるかは、その時々で変わる。下り列車と上り列車で先頭が変わることもある。朝、車両基地のある真岡から下館まで回送される時は、通常のディーゼル機関車牽引ではなく、前後に2台の機関車が後ろ向きに連結され、バック運転で走行する。ファンには人気ある情景だ。なお、茂木発の列車は、途中真岡で1両が切り離され、単機(SL1両)のみで下館まで走ることになっている。

出張運転で大活躍するC11形

只見線のSL

只見線を走るC11形325号

SLさくらんぼ号

SLさくらんぼ号として左沢線を走るC11形325号機

「SLもおか」でのC11形の出番は少ないものの、C11形は、JR東日本のイベント運転にしばしば駆り出される。当初から、SLをレンタルして稼ぐことが計画されていた。

実績としては、すべてJR東日本の列車である。

SL会津只見号(会津若松~只見)……春と秋の行楽シーズン
SLさくらんぼ号(左沢<あてらざわ>線、山形~左沢)……さくらんぼ収穫シーズン
SLホエール号など(石巻線)……観光列車、2011年には復興支援号として運転
復興支援のイベントとしては、陸羽東線でも運転。他に、八戸線、磐越東線での運転実績がある。

真岡鉄道へのアクセス

■JRで
水戸線とC12

下館では水戸線とSLもおかとの対面も楽しみだ

小山まで東北本線(快速ラビットで上野から約1時間)、東北新幹線(東京から約40分)。
水戸線に乗り換えて下館まで普通列車で約20分。但し、小山停車の新幹線は少ない上、水戸線への乗り継ぎはあまり良くないので、在来線利用がおススメだ。
運賃1620円

 
■つくばエクスプレス(TX)と関東鉄道常総線で
常総線

常総線のローカル・ムードも捨てがたい魅力だ

秋葉原からTXで守谷へ(快速で32分、区間快速で35分)。
守谷から常総線で下館へ(普通列車で約65分)。
運賃 TX=800円、関東鉄道=1240円
「TX&常総ライン往復きっぷ」なら秋葉原⇔下館、3080円
* 関東鉄道と真岡鉄道(下館~益子)のフリー切符あり
守谷~下館~益子=2300円(1日乗り放題)

乗車券とグッズ

乗車記念切符

SL乗車記念の切符

真岡鉄道のみの1日乗車券はない。
下館~茂木=片道1000円
SL整理券(中学生以上=500円、小学生=250円、座席指定ではない)
真岡鉄道の有人駅のほか、JR東日本のみどりの窓口、びゅうプラザでも購入可

 

SLグッズ

SLグッズの数々

「SLもおか」関連グッズとしては、絵葉書、カレンダー、マウスパッド、キーホルダー、汽笛ぶえなどがある。いずれも乗車記念として楽しいものばかりだ。

首都圏から近い上に、ローカル線の雰囲気がたっぷりの真岡鉄道。秩父鉄道の「パレオエクスプレス」とともに、身近なSL列車として、乗ったり、撮ったりと多様に楽しんでみたい。

<参考>真岡鉄道のサイト
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます