連帯納付義務とは

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相続税の連帯納付義務とはどのようなものか

相続税は、遺産額と法定相続人(人数、法定相続分)によって相続税の総額を算出します。相続人が複数いる場合には、相続人はそれぞれの遺産の取得割合に応じて負担する仕組みになっています。例えば、相続税の総額が1億円で遺産の30%を取得していれば、その相続人の相続税は3,000万円になります。

国は、それぞれの相続人から納税してもらいます。相続人全員がしっかりと納税してくれれば問題ありません。しかし、相続税を払えない人が出た場合には、その払えなくなった分だけ相続税を取れなくなってしまいます。そこで、国は、同一の被相続人から財産を取得した他の相続人がいる場合には、その人から未納分の税額を納めてもらう権利を持っています。その相続人は、相続で受けた利益を限度として相続税を納めなければいけないという義務を負っています。これを連帯納付義務と言います。共同相続人は、国に対して連帯保証人になっていると言えます。

連帯納付義務の事例

どのような場合に連帯納付義務の履行を請求されるか、事例で確認しておきましょう。

父が亡くなり、子2人(AさんとBさん)が財産を相続し、相続税を納付することになりました。Aさんは、金銭で納付しました。一方、Bさんは、取得した財産の中で不動産の割合が高かったので、一部を延納にしました。その後、Bさんの財政状況が悪化して、ついに延納を納めきれなくなってしまいました。税務署は、Bさんに督促を掛けましたが、ついには回収不能と判断し、未納分をAさんに請求することにしました。Aさんには、連帯納付義務があります。Aさんは、相続で受けた利益を限度として、その未納分の相続税を納める義務がありますので、未納分の金額次第では、相続した財産を全部とられてしまうかも知れません。

この場合の相続税を納められなくなったBさんを納税義務者、連帯納付義務の履行を請求されたAさんを連帯納付義務者といいます。

以上、連帯納付義務の内容を確認しました。では次ページから、2011年度の税制改正で成立した連帯納付義務の改正点2つについて、確認していきましょう。