妊娠・出産特集/子どもの名前・名づけ

先輩パパ・ママ100人の名付け白書

親が“命”の次に子供にプレゼントしてあげられるもの、それが“名前”。今回は先輩パパ・ママ100人に命名の由来を聞いてみました。先輩パパ・ママは何を優先して命名したのでしょうか。男の子編、女の子編に分けてレポートします。

執筆者:All About 編集部

親が“命”の次に子供にプレゼントしてあげられるもの、それが“名前”です。一生ずっと関わるものだから、「これぞ!」という名前をつけてあげたいもの。とはいえ、考えれば考えるほどいろんな要素が頭にあふれて、決めあぐねてしまう人も多いようです。そこで今回は、先輩パパ・ママ100人に、わが子の「名付け」について聞いてみました。
Text: Satoko Natsuisaka

円グラフ

*チビタス読者アンケートより

 

読者アンケートによると、名付けのタイミングは「生まれる前」と答えた人がやや上回る結果に。「お腹の中の赤ちゃんに名前で呼びかけることができた」「ネーム入りグッズを出産前に用意できた」などのメリットがあるようです。

一方、「生まれた後」という人の中には「いくつか候補を考えておき、赤ちゃんの顔を見てから一番似合う名前を選んだ」「生まれたときの感動や思いをこめた名前にしたかった」というコメントも。

では、「名付けで最もこだわったポイント」はどんなところにあるのでしょう。ここからは、チビタス読者の回答を「男の子編」「女の子編」に分けてレポートします!

男の子の親に聞きました!チビの名前、どう選ぶ?

男の子の名付けについて、最も目立ったのは「家族の名前から一文字をとる」というスタイル。一般的に、男の子は結婚しても苗字が変わらないので、それこそ名前は一生モノ。苗字との相性や家族のつながりを大切に考える人が多いようです。

また、「将来、こんな人になってほしい」「こう生きていってほしい」と、子供の未来像へ思いをこめる方法も、男の子の名付けに見られる傾向です。

case:1 わが家の伝統を託して、「パパやじぃじの名前」から

「姓」を受け継ぐ男の子ならではの名付け方法がこちら。家族の一員になるという意味もあるのでしょう。パパ、祖父などの名前から一文字をもらい、現代風にアレンジする人もいます。

  • 康司/こうじ:男の子なので、両方の祖父から一字ずつもらった。(30代 女性)
  • 隆一郎/りゅういちろう:主人のお父様の一字をもらった。じいじのように運が強く、朗らかで一直線に成長して欲しいという願いを込めて。(30代 女性)
  • 康平/こうへい:母方の父の一文字をとった。パパの一文字と字画が同じ。(40代 女性)
  • 遼大/りょうだい:パパの名前のつくり、「しんにょう」を使い、大きいイメージのある漢字を使用。音の響きもしっかりしていてよかった。(20代 女性)
  • 煌/こう:主人の家系では、男の子は必ず漢字一文字となっているので、しきたりを破らず選んだ。また、子供が産まれたのがちょうど、名前に使用できる漢字が増加&改正された2004年10月。初めて使われる漢字にしたい、と意見が一致し、響きも意味も素敵な「煌」に決定。(20代 女性)
  • 虎ノ介/とらのすけ:私と私の母が寅年。曾祖父が虎のつく名前だったこともあって、縁深い「虎」という字とパパの名前から一字もらった。両親のよいところを受け継ぎ、虎のように堂々と生きていってほしいと願って。(30代 女性)

case:2 爽やかさを感じさせる「自然をテーマにした名前」

パパ・ママが大好きな“モノ”や“イメージ”にこだわる人も多数。中でも特に、自然をモチーフにした名付けが、今人気のスタイルです。

  • 佑海/ゆう:夫が釣り好き、そして海好きなので、「海」が入った名前の中から、画数を見て付けた。ユウという名前は男女どちらでもOKだけど、凛々しくたくましくと思って名付けた。(30代 女性)
  • 空/そら:漢字一文字で、できるだけシンプルな字体を希望。父親の名前に「海」の字が入っているので、対して「空」と名付けた。(20代  女性)
  • 大空/そら:自然にちなんだ名前にしたかった。大空のように広い心を持った子になってほしい。曇りの日でも雨の日でも必ず雲の上には太陽と青空があるので、どんな苦境もきっとがんばれるように。(30代 女性)
  • 太陽/たいよう:最近、素直に読めない名前の子が多過ぎるため、素直に読めてインパクトがあるというのがこだわった点。ちょうど夏至の日に誕生したこともあり、常に明るく輝き、時には温かく時には暑く(熱く)育ってほしいとの願いを込めた。(30代 男性)
  • 蓮/れん:蓮の花のように泥の中に根を張っても、水面にはきれいな花を咲かせられるようにと意味を込めた。(30代 女性)

case:3 珍しさより親しみやすさ、日本人らしくて「凛々しい名前」

一風変わった名前、モダンな名前が増える中、あえて呼びやすい定番の名前をつける人も。使う漢字や意味にこだわることで、チョイ現代風にアレンジしている様子。

  • 健太朗/けんたろう:誰でも読めるわかりやすい名前。かつ愛称がかわいいこと。最近よくある当て字や奇をてらった名前にはしたくなかった。(30代 女性)
  • 穣太郎/じょうたろう:読みにくい漢字や聞きなれない呼び方をつかうのは嫌だったので、呼び方や響きも考えて決定。 また、男の子は一生同じ姓になる為、画数も気にした。(30代 女性)
  • 龍太朗/りゅうたろう:奇抜すぎず、呼びやすい名前。芯のある堂々とした男の子になってほしいと思い、「龍」の字を使った。(30代 女性)
  • 直人/なおと:読みやすい、呼びやすい、流行に関係ないこと。「直」の字に、すくすくと元気に育ってほしいという願いをこめた。(30代 女性)
  • 航太/こうた:奇抜ではない、呼びやすい名前であることを重視。大海原に漕ぎ出して自分で未来を切り開いていけるような人間になってほしいと思い、「航太」と付けた。(20代 女性)
  • 立輝/たつき:今時すぎる派手な名前は嫌だったし、読めない物や当て字も絶対嫌だった。呼びやすいけれど、周りとかぶらず少しだけ個性が出せる名前に。「輝」は男の子の名前で良く見かけるので、今らしさもだせるなと思って決めた。(20代 女性)

case:4 心配の多い時代だからこそ「希望を込めた名前」

子供の未来を案ずるのが親心。不安の多い時代を乗り越えて育ってほしい、そんな願いが込められています。

  • 歩庵/ほあん:パパの希望、「この殺伐とした世の中を、ほあ~んとマイペースでのんびり生きてほしい」から。(30代 女性)
  • 黎生/れお:「生」はどうしても入れたかった。新しい時代を元気に生き抜いてくれるように。 時代の先駆けとなるような人になってほしい。(30代 女性)
  • 志傑/ゆきたか:どんな子に育ってほしいか、親である私と夫の希望を込めた。今の世の中子供の将来には大きな不安、心配がつきもの。例え、希望の持てない社会であるとしても、自分の目指す道を持った子に育ってほしいと思って名付けた。(20代 女性)

case:5 毎日呼びかけるから、「愛称のつく名前」

ずっと呼びかける名前だからこそ、音の響きや呼びやすさを重視する人も多いようです。

  • 健琉/たける:「たっくん」と呼びたかったので。夫婦の大切な宝物として、健康で健やかに育ってほしい。(20代女性)
  • 涼/りょう:「りょうちゃん」とみんなに呼ばれるような、可愛がられる子になってほしかったから。(30代 男性)
  • 杏弥/きょうや:女の子が欲しかったが、男の子だった。でも、せめて「ちゃん」付けで呼びたかったので、「ちゃん」を付けてもおかしくない名前を選んだ。あんずのように実りある人生に!(30代 女性)

case:6 男の子だからこそ、明るい響きの「元気のよい名前」

いかにも「男の子」らしいのが、呼んだときに元気のよさが伝わってくる名前です。

  • 慈穏/しおん:音の響きで決めた。ただし、漢字の意味をよく調べた。自分と人を大切に思える人間に。ゆっくり穏やかに物事を捉え、対処していけるように。(20代 女性)
  • 壮琉/たける:読んだ感じが元気そうな音で、字にも意味を持たせた。「壮」は元気であること、「琉」は青い石のように澄んだ心であること。(30代 女性)
  • 駿/しゅん:午年生まれというのもひとつの要因だが、何より生まれた子供を見て、撥音の入る名前がいいと思った。発音や意味からも、元気なイメージが伝わるので。名前の通り、飛び跳ねるように、元気に大きくなってほしい。(30代 女性)

case:7 世界へ羽ばたいて行けるように「海外でも通じる名前」

外国の人たちと知り合う機会も増えています。こんな名前なら、国際派に育ってくれそうですね。

  • 頼安/らいあん:主人がアメリカ人なので。当て字っぽかったが、安心して頼れる人にということでこの字を選んだ。さらに「ライアン」は「小さな王様」という意味もあるので、心やさしく勇猛な王子様になるように。(40代 女性)
  • 大雅/たいが:外国でも呼びやすい「タイガ」という読みにした。元気に大きくなるように、又優雅な性格になるようにと意味を込めて。(30代 男性)
  • 玲/れい:音の響きと文字、そして英語でも日本語でも通用する名前だから。(40代 女性)

名付けの豆知識(1)

先輩たちから名付けのイロハを学んだ後は、昨年のランキングで、漢字や読み方の傾向もチェック!
赤ちゃんの名付けランキング、2006年の傾向は? >>

番外編 編集部が注目!個性的な命名スタイル

100人100様のエピソードから、編集部の目に留まった男の子の名付けをご紹介します。

  • 理樹/りき : 音。それと、パパの一番尊敬しているプロレスラーから取り、そのままだと恥ずかしいので、当て字を使った。(30代 女性)
  • 蓮太朗/れんたろう : 父母から聞いていたあるエピソードが理由となり、「蓮」の文字を使いたかった。すがすがしい男になれよと思いを込めて。(60代 男性)
  • 琉生/りゅうせい : 夫が沖縄出身なので、琉球の「琉」を使いたかった。(20代 女性)
  • 真樹/まさき : 夫婦それぞれの名前に関係する字を選んだ。樹のように真っすぐ成長してくれることを願って。(30代 女性)
  • 慎之介/しんのすけ : 漢字3文字で構成されていること。字画のみで決定。(30代 男性) 

「女の子の親に聞きました!ヒメの名前、どう選ぶ」はこちら >>
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