恋愛/アラサー女子向け恋愛コラム

ヴァネッサ・パラディに学ぶ、女力と本物の恋(3ページ目)

どうせ恋をするならば、本物の恋がしたいと誰もが言う。今、恋愛していない人はもちろん、すでに恋人がいる人でも、そんな風に思っていたりするのだから不思議だ。でも、そもそも本物の恋って何だろう? その答えを探しあぐねている人に、ぜひ観て欲しいのが、恋愛大国フランスから生まれたラブコメディ、映画『ハートブレイカー』です。

執筆者:All About 編集部

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正しく成熟した上で、正直な少女であること

? 2010 YUME-QUAD FILMS / SCRIPT ASSOCIES / UNIVERSAL PICTURES INTERNATIONAL / CHAOCORP

2010 YUME-QUAD FILMS / SCRIPT ASSOCIES / UNIVERSAL PICTURES INTERNATIONAL / CHAOCORP

フランスでは成熟は美しい女性の絶対条件であり、成熟こそが真の美なり。劇中でも、アレックスの傍若無人な振る舞いをきっぱりと拒絶する、ジュリエットの釣れなさ、凛とした強さは、男をハートにあっさりと火をつける。しかも、その女の強さは、言葉というよりは、美しい立ち姿と表情から醸し出されているからこそ、なおさらぐっとくるのだ。

とはいえ、フランス女にとって、正しく成熟しているとは、単に強いだけでもないし、日本女的にモノ分かりがいいという意味ではない。フランス女は、成熟している一方、少女のような自分本位な姿勢を崩さないし、だからこそ、研ぎ澄まされた感受性や感性もキープしている。

ヴァネッサは永遠のロリータと呼ばれながらも、決して幼さをアピールしているわけじゃない。むしろ、成熟の魅力をきちんと表現している。勝気で強気で自立した大人の女性だけれど、愛を選ぶ潔さを持っている。(99年、恋人と別れたばかりのジョニー・デップのもとに、素直に飛びこんだ)

30代も終わりのヴァネッサをスクリーンで眺めながら、感性が死なないまま、成熟しているからこそ、男心を震わせながらも狂わせるのだと改めて感じ入った。

劇中のジュリエットもそう。次第にアレックスに惹かれはじめ、マリッジブルーにかられた彼女は、なんと結婚式前夜、とある大胆な行動にでる。その情熱によって、恋は急展開を迎える――。心の内には揺らがない芯があるからこそ、心の揺れを楽しめる女、最終的に、奔放になってしまえる女は男心を深く掴む。

日本の女って、揺れない女(肝っ玉かあさん)か、揺れまくる女(自立していない恋愛依存症)のどちらになりがちだけど……。ぜひ、恋の揺れを味わいながら奔放になれる女力を学びたい。

かくして、劇中のアレックスとジュリエットがさまざまな困難を乗り越えて、迎える恋のラストとは? これぞまさに、偶然性が生む本物のロマンスかも!? ウィットに飛んだ会話に笑い、美しい風景と美しい主演2人(アレックスを演じる、ロマン・デュリスもとても素敵です)にときめきながら、女力と本物の恋を学べる1本です。
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