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日本初上陸! マダム・タッソー東京(2ページ目)

ロンドンをはじめ、世界8ヵ国12ヵ所にあるアトラクション施設『マダム・タッソー』。有名人の等身大フィギュアと遊べるスポットとして各国で観光名所となっていますが、ついに2011年9月末、日本に初上陸! お台場のデックス東京ビーチに『マダム・タッソー東京』として、期間限定でオープンしました。

藤丸 由華

執筆者:藤丸 由華

東京ガイド

波瀾万丈な成功者 マダム・タッソー

マダム・タッソー東京外観

デックス東京ビーチに出現したマダム・タッソー。250年前の人物マリー・タッソーが創始者です

ところで施設の名前にもなっているマダム・タッソーとは、一体どんな人物なのか。実はドラマチックなエピソードが満載の、スゴ腕ビジネスウーマンなのです。

1761年にフランスで生まれたマリー・タッソーは、家政婦だった母親の雇い主である蝋細工師に見いだされ、6歳から細工の指導を受けました。みるみる間に才能を開花させたマリーは、やがてルイ16世とマリー・アントワネットが住んでいたヴェルサイユ宮殿に招かれ、そこで王の妹の家庭教師として9年間を過ごします。しかしフランス革命で、王家とつながりの深かった彼女は投獄。頭髪も剃られ、あわやギロチンの露と消えるか……というその直前、「断頭台で処刑された人の頭部を集めて、デスマスクを作る」という仕事を引き受ける代わりに助けられ、生きながらえることができたのだそうです。マリーの手によって作られたルイ16世とマリー・アントワネットのデスマスクは、現在も残っています。

近くで見たジョニー・デップ

こんなに近くで見ても本物っぽい。その技術はマリーから受け継がれたものです

その後結婚し、子どもにも恵まれますが、夫とフランスに別れを告げて拠点を英国に。そして30年以上にわたり、等身大フィギュア展をしながら英国を巡回。ロイヤルファミリーから犯罪者まで、ありとあらゆる有名人と会えるとあって評判になり、展覧会は大成功を収めます。「開催期間が1週間短くなりました」といっては来場者を集め、結局「人気ゆえ会期延長」と予定通りの期間展示を行うなど、マリーは相当やり手のビジネスウーマンだったよう。そして彼女が生み出した彫刻技術のレベルは高く、そのテクニックは今もマダム・タッソーの技術者たちに受け継がれているのだそうです。

次のページでは、いよいよマダム・タッソー東京をご案内します。
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