人民元建てREITが面白い
人民元建てREITの魅力とは?(写真はイメージです)
ただ、長期的に上昇が続く人民元建て資産の投資家ニーズは高く、また中国も金融と通貨の将来的な開放を目指し、香港で実験を始め出している様子なので、いずれは日本人投資家にも購入可能となっていくだろうと思われます。今回は学習の意味でも、この話題の人民元建てリートを紹介したいと思います。
北京で有名な複合商業施設を保有する匯賢REIT
匯賢REITは6つの投資機関に保有される不動産信託ファンドであり、長江実業33.4%、和記黄埔17.9%、中国銀行19.8%、中国人寿19.8%、東方海外国際7.9%、和記黄埔の共同経営会社であるCranwoodが1.2%出資した不動産ファンドです。ファンドが保有する物件は、北京で有名な複合商業施設、「東方広場(オリエンタルプラザ)」の50年間の経営権と利益取得権となります(中国では土地の所有は認められていません)。東方広場は北京の一等地にあり、1996年に着工の2004年に竣工したもので、敷地面積10万平米、建築面積80万平米というものです。
匯賢REITが保有する東方広場の経営期間は、1999年~2049年1月24日の50年間です。その後延長できるかどうかは中国当局の許可次第となります。もし、契約延長できない場合、匯賢REITは当初の資本金である6億元を取り戻し、東方広場の固定資産は国内の提携パートナーに残ることになります。
従って匯賢REITの資産価値は物件や土地そのものでなく、これから38年の間に産み出せる家賃収入などのキャッシュフローのみとなります。