公的手当/旧制度「子ども手当」

子ども手当が迷走。子育て世代はどうすればいい?

民主党のマニフェストの看板政策の1つ「子ども手当」が迷走の果てに、現行の支給額が9月末まで続くことになりました。その迷走ぶりを紹介しつつ、子育て世代はどうすればいいか考えてみました。

執筆者:小川 千尋

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------ はじめに --------------------------------
2012年4月(平成24年4月)、子ども手当は児童手当に移行しました。
新制度「児童手当」に関する情報は「児童手当、手続きするのはどんな時?」を参照ください。
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子ども手当の支給額は10月から減額?!

民主党が創設した「子ども手当」は、以下のような迷走ぶりを呈しています。

・2009年8月  衆議院選挙のマニフェストで少子化対策の目玉として、中学生以下の
                    子ども1人当たり月額2万6000円の子ども手当て創設を打ち出す
・2009年9月  衆議院選挙で圧勝、鳩山内閣発足
・2010年3月  財源確保が難しいため半額(月1万3000円)とする2010年度限りの時限
                    立法成立
・2010年4月  制度スタート ※第1回目の支給は6月から(4・5月分)
・2010年6月  参議院選挙のマニフェストで、財源を確保しつつ、すでに支給している
                    1万3000円から上積みするとして、具体的な金額については触れず。選
                    挙前は、支給額を1万8000円や2万円とする案が出るが、財源がないこと
                    がわかって断念。選挙後は月1万5000円~1万6000円の案が浮上。
・2010年11月 3歳未満のみ月2万円に上積みする案が出る
・2010年12月 同上案を閣議決定

この新しい子ども手当法案は、今年に入って通常国会に提出されましたが、最大野党の自民党と公明党から猛反対され、3月に入っても成立の見通しが立ちませんでした。そんな最中、東日本大震災が発生、議論は一時棚上げに……。

3月31日までに法案が通らないと、それ以前の児童手当(児童手当法は恒久法)に戻るのかと危ぶまれましたが、3月31日に現行の子ども手当を半年間延長する「つなぎ法案」が成立。その代わり、新しい子ども手当法案は取り下げられてしまいました。

これで、9月までは今まで通りに支給されますが、その後のことは9月までに決めないと、また児童手当に戻ってしまうことになります。

10月以降の子ども手当をどうするかを検討している民主党の執行部は、支給対象は現行制度と同じ中学生以下ですが、支給額を月1万円に減額することで調整しているようです。所得制限が設けられる可能性もあります。

これは、公明党の児童手当拡充案に、限りなく近い内容です。ちなみに、子ども手当の支給額を減額することで浮いた予算は、東日本大震災の復興財源に回すためです。

このように迷走する子ども手当。子育て世代の家計管理は、どうすればよいでしょうか?

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