男のこだわりグッズ/大人の遊び心とセンスを発揮する

古い映画のような写真を撮るためのレンズ、その他(2ページ目)

トイカメラもおもしろいですが、偶然に頼る部分が大きく、ちょっと物足りません。一方、画像処理だと逆に何でもできてしまうのがつまらなく感じます。写真に物語性を持たせたいと思った時、素人でも比較的簡単に撮れるのが、古いレンズを使う事。特に16mmの映画用レンズで撮る写真のムードの良さは破格です。その他、3D撮影用レンズなど、画質ではない、嘘をつくレンズの愉しみを紹介します。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

映画用16mmレンズを使う 2

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KERN「SWITAR 16mm f1.8」

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KERN「YVAR 75mm f2.8」

去年の暮れに、友人のイラストレーターでライターのまつばらあつし氏が16mmカメラを所持していて、レンズを貸して下さいました。お借りしたのは、ケルン社のスイター16mm,f1.8と、75mm,f2.8の二本。それぞれ「E-P2」に付けて35mmに換算すると32mmと150mm、持っている50mmと合わせて、広角から望遠まで揃う事になります。ケルンの75mmは、小さいけれど長いので、カメラに付けた姿が異様ですが、それもまた気に入っています。
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「SWITAR 16mm f1.8」をオリンパス「E-P2」に装着。サイズのバランスが良くて扱いやすい

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KERN「YVAR 75mm f2.8」をオリンパス「E-P2」に装着。細長いレンズなので不思議なバランスになる

以下が作例です。
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「SWITAR 16mm f1.8」で撮影。広角レンズなので、かなり周辺がケラレるが、それが覗き穴のような効果になっていて人物を撮ると妖しいムードになる

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「SWITAR 16mm f1.8」で撮影。意外な描写力で、古くさいムードもありつつ、しっかりと撮れるようだ

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「YVAR 75mm f2.8」で撮影。このレンズだと150mm相当なので、望遠レンズの画角。全体に紗が掛かったような描写で、暗いと絵画的な写真になる

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「YVAR 75mm f2.8」で撮影。被写界深度も狭く、どうということもない風景を撮っても、何となく意味あり気になる

やはり、人物がおもしろいですが、スイターの16mmは、周辺のケラれが大きいので、何だか覗き穴から覗いたような写真になります。このケラれや、ベル&ハウエル25mmのような周辺の光量落ちなどを、面白いと思うか邪魔と思うかで、映画用レンズに対する評価が分かれると思います。ガイド納富としては、このリアルではないけれど生々しい感じがする、不思議な質感が好きです。75mmの絵画的と言っても良い感じの緩い描写も、被写体になっている相手との距離まで縮めてくれるような気がします。


次のページではロシアのレンズを装着してみました。
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