わが子が親と初めての別離を経験する入園や、幼稚園とは全く違う規律の世界に身を投じる入学は、親にとっても不安や心配事のオンパレード。「どうすれば不安を解消できる?」を、「りんごの木」代表の柴田愛子さんに聞きました。
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心配なのは親のほう。子供はうまく適応してくれる
「心配なのは親のほう。子供はうまく適応してくれる」と柴田さん。とはいっても、わが子を心配する親のドキドキ感はそう簡単には収まりませんよね。
ポイントは、「それができないことで困るのは、子供なのか、親なのか」を明確にすること。
「子供のことが心配で…」といいながら、「ちゃんとできないと恥ずかしい」とか「よその子から遅れてほしくない」と思っているのは親のほうだったりします。親が自分の“心配性な性格”を子供のせいにしてしまっているのです。
親がいくら焦ったって子供が突然お弁当を残さず食べるようになったり、字を読めるようになったりするわけではありません。
では、どうすれば親は心配から解放されるのでしょうか。本当に子供は適応してくれるのでしょうか。柴田さんのアドバイスを聞いてみましょう。
「りんごの木」代表 柴田愛子さん
1982年「子どもとつくる生活文化研究会」(寺内定夫発起人)の仲間3人で「りんごの木」を創設。保育のかたわら、育児雑誌、新聞の子育て相談などに寄稿。親の会、保育士や幼稚園教諭の研修会などで講演。子育てに関しての本や絵本も出版している。
「子どもの心により添う」が基本姿勢。子どもとおとなの気持ちのいい関係づくりをしたいと願っている。「それは『叱る』ことではありません」「おかあさん、それは悩むことではありません」(いずれもPHP研究所)など著書多数。
ホームページ:http://www.lares.dti.ne.jp/~ringo/