知っておきたい一定期間の金利固定

注意したい金利引き下げ期間

注意したい金利引き下げ期間

住宅ローンの金利選択にあたって知っておきたいのは、借入れから一定期間の金利を固定するタイプ(以下、固定期間選択型)の金利引下げ方法についてです。

固定期間選択型の金利の引下げ方法は次の2つ。

・当初期間の金利を大幅に引き下げるタイプ(この記事で解説します)
・当初固定期間にとらわれず、借入期間を通して一律に金利を引き下げるタイプ

そのうち、注意を要するのは「当初期間の金利を大幅に引き下げるタイプ」です。

当初期間の金利を大幅に引き下げるタイプとは?

当初期間の金利を大幅に引き下げるということは、その後の期間の金利引下げ幅が縮小するということです。

例えばM銀行の10年固定の場合、次のようになっています。
  • 当初10年間→店頭表示金利より2.20%引き下げ
  • その後の全期間→その時点の店頭表示金利より1.40%引き下げ
10年固定の店頭表示金利を3.40%とすると、当初期間に適用される金利は1.20%です(3.40%-2.20%)。しかし10年経過後は、金利引下げ幅が縮小。仮に店頭金利が変わらなくても、適用金利は2.0%(3.40%-1.40%)です。金利引下げ幅が縮小した分だけ、適用金利が上がります。

実際の返済額を見てみよう

M銀行の10年固定、当初期間の金利を大幅に引き下げるタイプを選択した場合の返済額を見てみましょう。

3,000万円を30年間、1.20%で借りると、毎月返済額は99,272円(元利均等毎月返済)です。10年経過後に再度10年固定を選択しても店頭表示金利が変わらなければ、11年目以降(20年目まで)の適用金利は2.0%になります(前述のとおり)。そうすると毎月返済額は107,108円(元利均等毎月返済)になって、毎月およそ8,000円の負担増です。

※元利均等返済についてはこちら→「どちらを選ぶべき?元利均等返済と元金均等返済」)

当初期間の経過後に金利が上がったら?

上記の例で、10年経過後に店頭表示金利が1.0%上がって4.40%(3.40%+1.0%)になったらどうなるでしょうか。

その際の適用金利は3.0%(4.40%-1.40%)となりますから、毎月返済額は117,423円(元利均等毎月返済)に上昇。金利引下げ幅が減ったことに、金利上昇の影響が加わって、毎月およそ18,000円の負担増です。

当初期間の金利を大幅に引き下げるタイプを利用すると、返済スタート時の負担を軽くすることができます。しかし利用の際は、当初期間の終了後は返済額が上がるだろうと思われること、世の中の金利が上昇すればさらに返済額が上昇するだろうことについて、しっかりと認識し、それに対する備えをしておくようにしましょう。
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