雑貨/生活雑貨・デザイン雑貨

恵比寿SOURCE モノの「根源」に注目

恵比寿には隠れた名店が多いと思いませんか?ユニークな感性で選んだ逸品には、知らなかったストーリーが隠れています。

江澤 香織

執筆者:江澤 香織

雑貨ガイド

店内
店内の様子


恵比寿から、白金方面へ抜ける道。ZESTとかキムカツとか、 行列で賑わう飲食店を通り過ぎて、もっとどんどん歩いていくと、人影もだんだんまばらになり、 ところどころに個性的な趣の店がぽつんぽつんと現れます。 おいしいケーキ屋さん、おしゃれな美容院、ムードのあるカフェ、 恵比寿は繁華街から離れていくほど、本当にいいお店が潜んでいるように思います。 そんなちょっと町外れな場所に、「SOURCE」はあります。

バイヤー時代の視点と経験を、もっと広いジャンルで

独自の視点で集まったモノたち
オープンしたのは去年の9月。元 プレイマウンテンの店長兼バイヤーでもあった、 杉山慎治さんが開いたお店です。 もともとインテリアが好きだった杉山さん。プレイマウンテン時代は家具をメインに扱っていましたが、 海外への買い付けなどでより多くのモノに触れ、実際に使いながら試行錯誤するうちに、 そのデザインが出来上がるまでの歴史や、デザイナーの人物像など、 モノを取り巻く背景を知る多くの機会を得ることになりました。 また刺激的なアーティスト達とも出会い、 アートを全体的に捕らえた、幅広いジャンルに興味を持つようになりました。 ジュエリーやオブジェ、テーブルウェアなど、自分のアンテナに引っかかるものを、 もっと自由に広い分野で紹介したいという思いから、店を開くに至ったそうです。

ルーツ、きっかけ、根源

美しいシェイカースタイルの椅子 インテリアに関しては、多くの知識と経験を持つ杉山さん。 ジャンクもデザイナー家具も一通り味わってきた杉山さんがたどり着いたのは、 もっとモノの根源を見つめる目でした。パっと見カッコイイから、 誰それデザイナーが作ったから、だけではなく、なぜカッコイイのか? なぜそうデザインしたのか?と疑問を持つことによって、モノが出来上がるまでの手法や時代背景、 デザイナー同士のつながりなど、次々に新たなる発見や感動のストーリーに出会うことができたのです。

例えば写真にあるシェイカースタイルの椅子。部屋を広く使うため、家具は全て壁にかけられるように、 背を垂直にデザインされているのだそう。 シェイカーとは、アメリカ・ニューイングランドを中心に活動していたクエーカー教徒。自給自足でまったく無駄のない 禁欲的な生活を送っていました。 彼らの使う家具は装飾などが一切なく、機能的、実用的であることだけを目的に作られたものですが、 そのフォルムが結果的に洗練された機能美を生み出しているのです。 そして彼らの作った日常の実用品が、その後のデザイン運動にも大きな影響を与えることになりました。 「世界に名を連ねるアーティストも、実はなんでもない日用品がアイディアの原点だったりするのです。 そういうルーツを知ることが楽しい。僕が扱うのは海外の商品が多いですが、日本でいう民芸などの ”用の美”に通じるようなものを選びたいと思っています」。

次ページではユニークデザインのアクセサリーをご紹介します
ディスプレイ ディスプレイ
シェイカーチェア シェイカーチェア
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