離婚/離婚後の生活

離婚後に役立つ「公的な援助」とは?

「離婚後、もし経済的に困ったらどうすればいいの?」生活していく上での切実な問題の解決の手助けになるのが「公的な援助」。児童扶養手当や税金の軽減など、条件によっては受けられるサポートの一例をご紹介しましょう

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

離婚をすると、経済的な状況が悪化する場合があります。そんなときは、行政がおこなっている公的な援助を利用することができます。そこで今回は、知っておくと役に立つ、公的な援助について詳しく見ていきましょう。

公的な援助は自治体によって、内容がかなり異なります。ここでは東京都の例で話を進めてみたいと思います。

子どもの有無に関わらず、受けられるものは?

公的援助

公的な支援がどのくらい受けられるのかは自治体によって異なりますので各市区町村役場にて事前に確認してみましょう

「公的な援助は、子どもがいないと受けられないのでは?」と誤解している人もいるかもしれません。ところが、子どもの有無に関係なく、大人だけが別れる場合でも認められる公的な援助があります。

たとえば、「国民年金保険料の減免」などは、その一例です。保険料の支払いが困難とみなされたときに減免されます。この場合、減免期間分の受け取り金額は減りますが、支払い可能になった時点で不足分の支払いをすればOKです。

また、「所得税や住民税の軽減」も可能です。所得に応じて寡夫(寡婦)控除が認められるケースがあります。

お金に関する「公的な援助」とは?

次に、子どもがいて離婚をする場合、つまり、母子家庭または父子家庭の場合に受けられる公的な援助にはどのようなものがあるのか、代表的な例を見ていきましょう。

■児童扶養手当
18歳未満の子ども(一定の障害がある場合は20歳未満)がいる母子家庭に与えられる制度。父親と生計を同じくしていない児童を養育している母親または監護者に、所得などの条件を満たせば支給される。また、父親が一定の障害がある、父親の生死が不明、母親が婚姻によらず生まれた児童なども対象となる。市区町村役場で申請する

■一人親家庭等医療費助成
18歳未満の子どもを扶養している一人親家庭などの母親または父親、およびその児童または父母のない18歳未満の子どもは、所得に応じて医療費や入院時の食事代が負担してもらえる。市区町村役場で申請する

■住民税などの軽減
支払いが困難な一人親家庭は、市町村役場で申請をすれば所得税、住民税、国民年金、水道料金などの保険料が軽減される

■その他
低利または無利子で貸し付けてもらえる「母子福祉資金貸付制度」、定期券を割引優遇してもらえる「JR通勤定期乗車券の割引制度」、粗大ゴミを捨てるときにかかる費用を減らしてもらえる「粗大ゴミ収集手数料の減免制度」など、条件次第では受けられる制度がある

>>生活に関する「公的な援助」には、どんなものがあるの?
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