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新築と中古住宅リフォーム どっちが得!?(2ページ目)

新築の家を建てるよりリフォームがお得と言われることが多くなりましたが、それぞれのメリットとデメリットを正しく理解して計画を立てましょう。今回は新築とリフォームのポイントをご紹介します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

耐震、断熱の性能をチェックしておこう!

耐震金物による補強
阪神大震災の時、旧耐震基準と新耐震基準の住宅の差がはっきりとしたと言われています。
中古住宅は築年数によって物件価格が大きく変わってきます。当然のことながら建物は新しい方が良いのですが、特に1981年以降の建築基準法「新耐震設計基準」で建てられた住まいを選ぶようにしたいものです。また古い住宅ほど構造部も傷んでいることが多いはずですから、リフォームの際には部材の補強工事だけでなく、耐震補強も忘れずに盛り込んでおけば、中古住宅とは言っても十分長く住まうことが可能になるのです。

さらに、断熱性能にも注目しておきましょう。建築基準法では断熱性能などの省エネ基準について特段の定めはないため、ハウスメーカーや住宅金融支援機構などの基準に従い、建物それぞれの断熱・省エネ性能は異なります。

断熱リフォームは壁を剥がして工事することが多いため、断熱そのもののための工事は割高になる傾向があります。全面的なリフォームを実施される場合は工事に合わせて断熱材を充填してもらえば負担は少ないかと思いますが、リフォーム費用を抑えたいのであれば、中古物件の断熱性能についても図面や写真などでチェックしておくべきです。

【関連記事】
「耐震リフォームの費用相場って?」
「断熱リフォームで省エネ住宅を作る価格」

新しい設備に入れ替えるばかりがリフォームじゃない

中古住宅には以前住んでいた方がいたわけですから、家の中は汚れもいっぱい。でもリフォームであれもこれも取り替えていたのでは、費用はどんどんかさんでしまい、これでは新築と大差のない買い物になってしまいます。

よくよく見てみると、既存の住宅設備はクリーニングしてもらうことで十分に使えることがほとんどです。そこでどうしても入れ替えたい住宅設備や建材は別にして、そのまま使っても大丈夫なものは「ハウスクリーニング」を利用して、新品のような美しさを取り戻してあげましょう。

リフォーム工事の費用とは別に、3LDKのマンションであれば10万~20万円、床面積100m²前後の戸建住宅であれば15万~30万円程度の費用で、室内の設備や床・壁などをほとんどクリーニングしてもらえますから、取り替え工事費用や、既存設備の処分費用と照らし合わせながら検討してみると予算を圧縮することができます。

予算の目安は新築の70~80%以下で

これも当たり前の話ですが、新しい建物ほど補修箇所は少なくて済みます。でもその分、物件価格が高くなるのは言うまでもありません。ではどのくらいを中古リフォームの予算目安にしたら良いのでしょうか。

中古住宅の購入価格とリフォーム工事費用の合計金額が、同地区、同規模の新築物件の購入及び取得費用の約70~80%以下になるような計画なら大成功と言えます。逆にこの目安をオーバーするのであればリフォームの計画を見直すか、新築を検討する方が手っ取り早いと考えましょう。

リフォームも新築も工事することには変わりありません。ただし使えるもの、使えないものをしっかりと明確にし、また住まい手の要望などを考えていけばおのずと答えは見えてきます。一生に何度もないお買い物ですから、自分や家族の「新居」に対する思いを描いてみて、上手な住まい選びができればもっと我が家が好きになるのではないでしょうか。


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