交換しやすく作られているリフォーム用のドアや窓。工期が短くて済むため、非常に手軽になっています。(画像提供:YKK AP株式会社)
お客様を住まい手よりも先に出迎えてくれているのが玄関ドア。そして建物の個性や表情とも言うべき窓回り。さらに住まいの室内と屋外をつなぐ部分であるゆえ、雨風や温度差という条件にさらされ、結露や騒音といった問題で意外と住まい手の不満が出やすい部分でもあるのです。
そこで今回はリフォーム用に開発された玄関ドアや窓を用いて、「あっ」という間に仕上げられるお得なリフォームとその概算費用をご紹介します。
玄関ドアは断熱性・気密性、防犯性能を考慮する
ここ最近のリフォームニーズの高まりを受けて、交換しやすいリフォーム用部材や工法が、建材メーカーから続々と発表されています。既存のドア枠を取り外したり切断して、新しいドアの部材をカバーしていくだけで対応できるので、ドア周囲の壁を壊したりする必要もなく、通常工事は1日で終わるため工事費も抑えることができます。ドア本体やガラス部が断熱構造になっているものであれば、室内の暖かい空気が外へ逃げるのを防ぎ、冷たい外気が室内に侵入することも抑えられるのでエネルギー効率の良いリフォームになります。
またピッキングに強いとされる錠や、ガラス部を割って室内側のサムターンを回すという手口に対応したドアを採用すれば、防犯面でも安心できるものになります。
既存のドア枠を上手に利用する工法で、比較的簡単にリフォームできます。(画像提供:株式会社LIXIL) |
【玄関ドアを取り替える場合のリフォーム費用】
ドア本体20万~45万円 + 工事費5万~10万円
※幅1,200mm程度の親子ドアを想定
玄関引き戸だって交換できる!
和住宅の風合いを大切にしたいなら、やはり玄関引き戸はかかせません。特に最近では車イスなどを利用される方にとっても、出入りしやすい引き戸は注目されています。この場合は通常の障子引き手だけでなく、握りやすいハンドルをつけておくと非常に便利です。引き戸でも断熱性や防犯性に優れたものもありますし、勢いよく障子を閉めてしまったときの跳ね返りを防ぐ「ラッチ機構」を採用しておけば、障子の開けっ放しを防ぐこともできます。
この場合も既存引き戸の枠を切断して取り外し、壁をいじることなく工事を進めていきます。工期は約1日で、工事費もおおむね5万~10万円程度で済みます。ただし開き戸から引き戸へリフォームする場合は、玄関間口を広げる工事が必要となりますので、事前にリフォーム業者へ見積りを依頼するようにしましょう。
和風住宅の雰囲気を損なわず、使い勝手に優れたリフォーム用引き戸。こちらも工期は約1日で済むため、非常に利便性の高いアイテムです。(画像提供:三協立山アルミ株式会社)
【玄関引き戸を取り替えるリフォーム費用】
引き戸本体15万~45万円 + 工事費5万~10万円
※幅1,800mm程度の2枚引き戸を想定。
次のページでは、窓を手軽にリフォームする方法とその費用についてご紹介します。