胃の痛み、胸やけに・・・制酸薬
胃酸が出すぎたときの症状として、胃の痛みもありますが、食事の後以外にゲップがみられたり、胸の胃の辺りがキリキリ・チリチリとするような胸やけがあります。制酸薬は、出すぎた胃酸を中和したり、胃酸を吸着したり、胃粘膜を保護するなど、胃酸が出すぎた症状を緩和する効果があります。
成分として、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、合成ケイ酸アルミニウムなどがあります。
この成分は、健胃薬と逆の作用がありますので、一緒に飲むと双方の効果が期待できないことがあります。薬剤師に相談して症状にあわせて服用するようにしてくださいね。
胃酸が多いときの症状にH2ブロッカー
胃酸の分泌を抑える作用があります。詳しくは、胃の痛みに市販薬の効果とは?ガスター10をご覧ください。成分として、シメチジン、塩酸ラニチジン、ファモチジンなどがあります。
胃酸から胃粘膜を守る胃粘膜保護薬
胃酸は、通常、胃に食べ物が入ったのを感じて分泌され、消化に必要な物質です。しかし、様々な原因により、空腹時に胃酸が分泌されることがあります。そうすると、胃の粘膜が胃酸で消化されて障害を受けてしまいます。この胃酸から胃粘膜を守るための薬が胃粘膜保護薬です。
成分として、スクラルファートや塩酸セトラキサート、銅クロロフィンナトリウム、アルジオキサ、メチルメチオニンスルホニウムクロリド、ソファルコン、ゲファルナート、マレイン酸トリメブチン、テプレノンなどがあります。
これらは、以前は、処方せんが必要な薬でしたが、市販薬として購入することができるようになっています。
胃の痛みに鎮痙薬
胃の緊張(収縮など)を抑える作用があります。胃の動きには、副交感神経が関係しております。この副交感神経のはたらきを抑制することで、胃の異常な緊張、収縮を抑えて胃の痛みを鎮めます。
成分として、ロートエキス、臭化ブチルスコポラミン、臭化メチルベナクチジウム、臭化チメピジウム、ピレンゼピン、ヨウ化イソプロパミドなどがあります。
緑内障や前立腺肥大など、副交感神経に関係する疾患がある方には、注意が必要です。
スクラルファートもそうですが、成分中にアルミニウムが含まれている薬は、透析患者さんには、禁忌ですので、購入前に相談なさるか、かかりつけの医師に相談するようにしてください。
たかが、胃薬と思われる方もいらっしゃいますが、症状によっていろいろな種類があります。買う前に、薬局の薬剤師に、症状や、他の病気なども伝えてご相談くださいね。
<*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の薬局での会話をもとに構成したものです。相談が必要な方は、医師や薬剤師に実際にお聞きください。
【参考図書】OTCハンドブック 編集(株)エス・アイ・シー
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