引き始め?長引き中? タイミング別 風邪薬の選び方
症状の出た時期で選ぶという観点は結構見落としがち。冷静になって対処してみてください |
例えば、葛根湯はひき始めの寒気がし始めた症状に効果があります。飲んでから少し経つと体が温かくなってきます(ただし、人によって効果は異なります)。
また、ひいてから熱が辛くなってきた場合は熱や痛みを下げる薬を選びます。
風邪が治りかけてきて最後に、咳や鼻水が出るという症状だけ残ってしまった場合は、咳止めの薬、鼻炎の薬など、その特定の症状だけに効果がある薬を選びましょう。
また、ビタミン剤や栄養ドリンクなどは、「風邪っぽいな…」と思ったときの栄養補給になり、少し治るのが早くなる場合もあります。
急な高熱はインフルエンザの可能性もあります。また、なかなか治らない風邪などいつもと症状が違う場合は、他の病気も考えられます。すぐに病院に行きましょう!
飲み方で選ぶ! 風邪薬の選び方
生活パターンや、好みで飲みやすいものを選ぶのも一つの方法です。■回数
お昼に飲めそうもない場合は、1日2回の薬があります。他に風邪で仕事を休むことができない場合には、朝と夜と成分が違う薬もあります。これは、朝飲む薬の中には眠くなる成分が入っていないのです(ただし、熱や鼻水でボーっとしている場合は成分に関係なくだるさを感じて眠くなることがあります)。
■剤形
一般的には、粉薬・錠剤・カプセルがあります。最近では、溶かして飲むものや一回分ごとに切り離せるシート状のものもあります。飲みやすさや、携帯性などを考えて選んでみましょう。
風邪薬を選ぶときの注意点
風邪のときは、熱や鼻水でボーっとしたり、風邪薬の成分で眠くなることがあります。薬を飲んだら運転や危険な作業はなるべく避けてくださいね。その他、風邪薬を選ぶ上で主に重要な注意点を紹介します。
■「塩化リゾチーム配合」の薬
卵アレルギーの方は絶対避けてください。強いアレルギー反応(アナフィラキシーショック)が出ることがあり、大変危険です。
■「アスピリン」が入っている薬
小児(15歳未満)は避けてください。こちらも強いアレルギー反応(らい症候群)が出ることがあり、危険です。
薬局で買う風邪薬の中には、熱を下げたり、関節やのどの痛みを抑える薬(解熱鎮痛薬)が入っていることがあります。他に痛み止めなどを飲んでいる場合は、風邪薬を服用する前に薬剤師に相談しましょう。
一般的に風邪は1週間前後で治ることが多いのですが、「高い発熱」「耳やのどの痛みが強い」「5日経っても治らない」など、いつも違うな…と感じたらすぐに病院に行きましょう。例えば、急な高い発熱(38度以上)の場合は、インフルエンザも考えられますし、なかなか治らない場合は風邪以外の場合もあります。
たかが風邪薬、されど風邪薬。種類もたくさんありますし、今飲んでいる他の薬との飲み合わせの問題もあるかもしれません。少しでも「不安だ…」と思ったら、近くの薬剤師に気軽に相談してみてくださいね。
*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の薬局での会話をもとに構成したものです。相談が必要な方は、医師や薬剤師に実際にお聞きください。