リフォームには大きく分けて4種類ある
一口に「リフォーム」と言っても、いろいろな箇所のリフォームがあります。しかもそのリフォームに期待される性質はそれぞれ異なり、これらを把握しておくことが大切です。大きく分けてリフォームは次の4つに分類されます。
(1) 使い心地や住み心地を向上させるリフォーム
(2) 老朽化による設備・建材の入れ替えリフォーム
(3) 応急処置(水漏れや雨漏れの修理など)
(4) 住まいの耐久性を高めるリフォーム
表面からは見ることの出来ない部分こそ、住まいを長持ちさせる上では重要なのです。 |
しかし、住まいを長持ちさせるのであれば(3)はもちろん、(4)のリフォームこそ重要なのです。具体的には、給排水管の引き直し工事や、住まいの構造部(屋根や外壁、土台・柱・筋交いなど)の補修・交換工事などです。こういったリフォームはあまり目立ちませんが、雨風や地震に対して強固な住まいを維持するために必要不可欠です。このような工事を避けていては、長持ちする良い住宅を作ることはできません。
「何年持つか?」ではなく「何年持たせるか?」
この写真の現場では、あと30年持たせることを目指し、屋根と外壁をリフォームすることになりました。 |
長年住まい続けた我が家をリフォームする、あるいは、中古住宅を購入してリフォームして住まうのであれば、上記の(1)~(4)のリフォームをバランスよく組み合わせる必要があります。
リフォーム業者と工事打ち合わせをする時には、「この工事で何年持つのか?」ではなく、「この家を、あと○年持たすためには、どのような工事が必要か?」ということを遠慮なく尋ねてみることをおすすめします。住まいの傷み具合をしっかりと把握した上で計画を立てることができるため、リフォームの優先順位が考えやすくなります。
そして見積り金額と予算に大きな差が出てしまったら、工事をあきらめるのではなく、先ほどの(1)~(4)のバランスを考えながら、優先順位の低いものを見送るようにすればよいのです。少なくとも家を長く持たせたいのであれば、(4)が総工事費の30~50%以上になるように考えておきましょう。
中古住宅リフォームの損益分岐点は?
以前ご紹介した記事「新築と中古住宅リフォーム どっちが得!?」でも取り上げましたが、中古住宅取得費用とリフォーム費用の合計金額が、同地区、同規模の新築物件取得費用の約70~80%以下になるかどうかが、損益の分かれ目と言えるでしょう。長く暮らす家は、見た目だけで住む訳ではありませんから、住まいの構造部についても真剣に打ち合わせてくれるリフォーム業者を選ぶようにすれば安心だと思いますが、その費用について不安に感じた際には、この「リフォームにかかるお金」サイトを見ながら、おおよその相場についての情報を仕入れるようにしてください。