膀胱の役割

夜中に何回もトイレに起きる夜間頻尿 

夜中に何回もトイレに起きる夜間頻尿 


■尿を溜めることと出すこと
膀胱の役割は単純です。腎臓で作られ尿管から運ばれてきた尿を溜めることと排出すること、これだけです。

腎臓の章で簡単に触れたように、膀胱は平滑筋という筋肉でできた風船のような袋状の臓器です。尿が溜まってくると、膀胱の平滑筋が緩んで、どんどん膨らんでいきます。相当膨らんでも膀胱の内圧は上がらないようにできています。

膀胱に尿が溜まったという刺激は末梢神経から脊髄、脊髄から大脳に伝わります。膀胱には尿が溜まっているけれども、脳がまだ出さないでという指令を出し続けることにより、膀胱はどんどん膨らんでいきます。

■自律神経がコントロールをつかさどる
いよいよ、おしっこがしたくなると、非常に強い刺激が脳に達します。すると「じゃあ、出しましょう」という命令が脳から下り、今度は膀胱が収縮して、尿を体外に排出することになります。

このような「尿を溜めて出す」という膀胱の重要な役割は、脳、脊髄、末梢神経からなる自律神経の支配によってコントロールされています。このコントロール機能は後述する膀胱の異常と深い関係があります。
 

膀胱に異常がある場合の症状

■出すときの異常によるもの

それでは、膀胱に異常があると、どのような症状が見られるのでしょう。

排尿障害の症状には、「尿を出す」ことに関わる症状と「尿を溜める」ことに関わる症状があります。「尿を出す」異常に関わる症状は、「おしっこが出にくい」、「勢いがない」、「途中で途切れる」、「力まないと出ない」、「出るまでに時間がかかる」、「出始めてから終わるまでに時間がかかる」というものです。

■溜めるときの異常によるもの

一方、「尿を溜める」異常に関わる症状の代表的なものは、いわゆる頻尿です。

昼間のおしっこが近い、あるいは、おしっこのために夜間に何回も起きる(夜間頻尿)といった症状です。また、急におしっこがしたくなって漏れそうな感じがする「尿意切迫感」も尿を溜める異常による症状です。さらに、おしっこが漏れてしまう「尿失禁」といった症状もあります。
 

膀胱の異常に伴う出血と痛み

■血尿と尿混濁(尿が濁る)

排尿に関係する症状以外で異常を知る手がかりとなるのが血尿と痛みです。

血尿には目で見える肉眼的血尿と、目では見えないが検査で分かる尿潜血があります。また、正常な尿は黄色で透明ですが、尿路感染などでは濁ります(尿混濁)が、これも重要な所見です。

■痛みの性状と部位

痛みには、排尿中に感じる排尿時痛と、排尿直後に感じる排尿後痛とがあります。このほか、膀胱に尿が溜まったときに痛みを感じることもあります。

痛みを感じる部位は、尿道の出口、尿道の奥、下腹部、会陰部などさまざまですが、痛みの状態や部位は病気の診断に役に立つこともあります。間質性膀胱炎という、膀胱の特殊な炎症疾患では、排尿に関わる痛みが、尿道、下腹部、会陰部、膣、腰など多岐にわたり、骨盤痛症候群と呼ばれるようなものもあります。

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