注意すべき初期症状
飲みすぎた後になかなか疲れがとれないなんていうと、肝臓を悪くしているかもしれませんよ |
黄疸、割とよく聞く言葉ですよね。では黄疸とは何でしょう?
黄疸とは、眼球結膜(いわゆる白目のところ)や、皮膚が黄色くなってくることがありますね、あれがそうです。ビリルビンという物質が皮膚や粘膜に沈着することで黄疸となるのです。
ビリルビンとよばれる胆汁色素は赤血球の中のヘモグロビンが破壊されると作られます。肝臓はこのヘモグロビンを分解して、ビリルビンを合成し、胆汁に排泄する役割を担っています。
そのため赤血球がたくさん壊れたり、肝炎などの肝機能障害があれば、ビリルビンが胆汁に排泄されなくなって、血液中のビリルビン濃度が上がってきます。
胆石などで胆汁の流れが悪くなっても起こります。
一番大切なこと。それは、黄疸が見られた場合は、ためらわずに病院にかかりましょうねということです。
■倦怠感、食欲低下、吐き気など
あまりはっきりしないような消化器の症状は急性肝炎、肝硬変などの肝臓の病気では共通して見られる症状です。逆に肝臓の病気ではよほど進行しない限り、症状が出ないこともあります。なので、慢性肝炎では自覚症状は診断の手がかりにはなりにくいのです(逆に言えば、肝臓の病気を見つけるには血液検査などをするしかありません)。
■皮膚のかゆみ
黄疸が出てくるような肝臓の病気や、原発性胆汁性肝硬変といった特殊な病気では、皮膚のかゆみが出てくることもあります。こういったことから、皮膚がかゆいとき、もしくはじんましんが出てきたときに、「内臓に問題がないか?」という話になるのでしょうね。
■右季肋部痛
みぞおちからやや右側の肋骨の下の辺りの痛み、および右の背中に痛みが広がったり、みぞおちの辺りの不快感が認められ、さらに発熱もあるような場合は胆石発作などを考えます。
■脂肪便
通常の糞便が茶褐色なのは、胆汁色素ビリルビンによるものです。そのためビリルビンが腸管に分泌されない状態(慢性すい炎や胆管結石による胆管閉塞など)では、真っ白な脂肪便が見られることがあります。