歯のトラブルで最も多いのが「歯がしみる」というもの。歯がしみる原因として、虫歯、歯周病、知覚過敏の三大病が挙げられます。今回は知覚過敏について症例画像を中心に紹介します。


知覚過敏症とは

虫歯や歯周病などのはっきりとした原因がないのに歯がしみる病気。原因は歯の外側のエナメル質にあり、その内部にある象牙質が空気や水、歯ブラシなどで刺激されることで、歯がしみたり痛んだりします。多くの場合はしばらくすると落ち着きますが、ひどく痛んだり長期間持続する場合はすでに知覚過敏ではなく、歯髄炎に移行していることも。


最も典型的な知覚過敏の歯茎画像

犬歯から奥歯にかけてのこの場所が知覚過敏になるケースが多い

根元が削れたようになったり、黄色い象牙質が見えたりする知覚過敏になる可能性が高い

歯茎が腫れていれば歯周病が原因。歯に穴があれば虫歯ですが、知覚過敏の典型的ケースは、このように歯周病では見られない、きちんと引き締まった綺麗なな歯茎をしているのが特徴。

虫歯がないのに歯がしみる場所は、白いエナメル質が消失して黄色い象牙質が露出している矢印の部分。通常白いエナメル質で覆われているはずの部分が削れたりすり減ったりして露出してしまっています。

こんな風にすり減る原因として考えられるのは「噛み合わせ」。噛み合わせの際の力が分散する際にこの部分に溜まり、少しずつひび割れを繰り返して、エナメル質が削れた様になってしまうと言われています。

乱暴な歯磨きが原因の場合もありますが、しみる歯の前後の歯も同じ様に削れているかどうかで大体判断できます。この症例画像程度の状態なら、根元を樹脂で埋め、噛み合わせ調整を行なう治療で症状が改善します。


知覚過敏を放置しすぎた歯茎画像

知覚過敏を通り越し歯髄炎となったケース

知覚過敏を通り越しC3虫歯(歯髄炎)となったケース。

噛み合わせの調整をせず、歯の根元が削れたまま放置した場合は、右図のような感じ。削れ込みが深くなり、えぐれたように見えます。このケースでは歯の内部の神経の部分が露出して、ひどく痛むようになってしまいました。

こうなると歯の神経を取らなければ痛みは収まりません。今回の場合7~8年間負担のかかった噛み合わせの状態を放置していたようです。


噛み合わせ調整の誤解

知覚過敏の治療で行なわれる噛み合わせ調整は、健康な歯を削ることがよくあります。普通は健康な歯を削ることに抵抗があるため、知覚過敏が改善しないと歯を削ったためにさらにしみるようになったのではと誤解してしまうことも。しかし逆に削りが足らないために負担が残り、歯がしみる症状が改善しないこともあるのです。噛み合わせ調整で改善しなければ、歯の神経を抜く前に市販の知覚過敏用の歯磨き粉を利用することをオススメします。
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