良性腫瘍と悪性腫瘍はどう違う?

良性腫瘍・悪性腫瘍

良性腫瘍と悪性腫瘍。一体、どのように違うのでしょうか?どのように見分けるとよいのでしょうか?

腫瘍というのは、いわゆる「できもの」のことで、「腫瘍=がん」というわけではありません。腫瘍には、良性と悪性のものがあり、悪性腫瘍をがんと呼びます。

では、良性腫瘍と悪性腫瘍は、どう違うのでしょうか。そして、それらは、どのように見分けるのでしょうか?

実は、私が研修医のころ、手術に入った時に、不思議に思うことがありました。それは、手術で切除した腫瘍をみて、先輩の先生たちが「あー、これは、典型的ながんやなぁ」とか、「これは、まぁ良性っぽいね」という話がでて、私以外のすべての先生が、「うんうん」といった感じで納得されていることでした。

私1人が、他の先生が話すのを聞きながら、「一体どこを見ているのだろう?」と不思議に思ったものです。

しかし、先輩の先生に説明してもらったり、自分でも症例を経験していったりするうちに、1年もするとそれぞれの特徴が分かる様になってきました。そのポイントは、大きく2つあります。

悪性腫瘍であるがんは、独特の硬さがあるのが特徴

がんの持つ独特の硬さ
柔らかければ良性、硬ければ硬いほど、悪性かというとそうではありません。
一つは、腫瘍の硬さ。がんは、やはり、正常の組織に比べると硬いのですが、硬ければ硬いほどがんを疑うかというと、そうではありません。小石のようにカチコチのものは、石灰化など良性変化の事も多いのです。

また、柔らかすぎるものや、中に水がたまった様なふにゃふにゃのもの、グミのような弾性に富んだ柔らかいものも、良性であることが多いです。

表現が少し難しいのですが、がん独特の硬さというものがあります。

もう一つのポイントは、腫瘍の周辺の状況です。これが、カプセルに包まれた様につるっとしている場合には、良性であることが多いです。一方、がんの場合には、辺縁がギザギザで境界がはっきりしていないことが多いです。

これらは、いわば、硬さや見た目の変化ですが、もっと根本的な違いが、良性の細胞とがん細胞の間にはあります。

次のページでは、良性腫瘍と悪性腫瘍を見分ける根本的な違いについてご説明します。