早期胃ガン、内視鏡治療を受けた場合
胃ガンの早期発見のためには血液検査(腫瘍マーカー)よりも内視鏡検査が有効です |
おおまかな医療費は入院期間5日前後で、自己負担額(3割の場合)は63,000円~70,000円ぐらいです。胃全摘術が必要な場合に1ヶ月程度の入院であれば、30万円~40万円ぐらいでしょうか。
進行した肺ガン(非小細胞癌)の化学療法
肺ガンが進行していた場合、残念ながら手術不可能なこともあります。内科系である私が担当してきたのは、こうした進行ガンの患者さんがほとんどです。この場合には入院のうえ、化学療法・放射線療法を行いますが、一ヶ月の自己負担額は6万円~20万円半ば(※)ぐらいでした。※高額医療の対象となりますので、後に還付されます(制度については、次のページで詳しくご説明します)。
化学療法はどの薬品も高額であることが多いのですが、副作用によっては治療を休止する必要もありますので、医療費についてはあまり基準といったものがないかもしれません。医療費を抑えるには、入院をしない外来化学療法という手段もあります(初回治療は、抗ガン剤の効果や副作用を確認するために、原則として入院が必要です)。
外来化学療法は精神的な負担を軽減するだけでなく、医療費を抑えるメリットも大きいのですが、それでも少なくとも月に3~5万円ぐらいはかかってしまいます。例えば外来治療でも用いられることのある(※)イレッサ錠®は、1錠が6,560.5円です。自己負担が3割の方の1ヶ月当たりの負担額は、
6,560.5 × 30日 × 0.3(自己負担額3割)= 59,044.5 円
単純計算すると、薬剤費用だけで約6万円。更に受診・検査の費用もかかります。特に自営業をしている方の場合、仕事を休むために収入も減ってしまうので、貯金をしておかなければかなり厳しかっただろうというお話を聞いたこともあります。また、進行ガンは、しばしば再発することもあります。このため全身状態によっては
※イレッサ錠®を初めて用いる場合、副作用である間質性肺炎が出現しないかを確認するために約1ヶ月の入院が必要です。
次のページでは、ガンになったときに絶対に知っておく必要のある、医療費の補助制度についてご説明します。