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自然の森のあるマンションは、そうそう多くは見られない |
将来の価値や長くマンションに住む際に抑えておきたいのが、変わらない価値。例えば、今はある眺望が将来的に無くなるとか、借景となっていた山林が造成されてビルに変わったりすることは、何10年ものローンをかけて購入する際には、避けたいところ。利用価値と資産価値を考えた際、そこで得られるものが変わらないことは、大きなファクターだといえるでしょう。
変わらない自然が残るという価値
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公園がバルコニー開口部にあり、眺望が維持されるランドスケイプ |
最近のマンション開発の中で注目したいのが神奈川エリアを中心に登場してきている、敷地の中に森があるマンションです。横浜市戸塚区の東戸塚駅最寄に誕生する「フォートンヒルズ」(藤和不動産・大和システム)は、もともとの敷地の特性を活かした、森の中のマンション。
約6万2000m
2の敷地を生かして、そのうち約2万6200m
2が自然の森になっていて、更に緑地面積が1万5000m
2あります。建築中の現地を訪れた印象は、商業施設の整った東戸塚駅周辺とは大きく異なり、緑に抱かれた丘のお城ともいえる壮大な現場。開発地の自然を活かしながら森や緑を意識したランドスケープは、首都圏ではあまり見ないものです。そして“わんぱくの森”“桜の広場”“木もれ日の広場”と名付けられた森は、購入者の為のプライベートフォレストとなっています。森の中の巡回警備も実施される予定で、入居者への配慮が行き届いている点も嬉しい限り。プライベートな森を抱くことのメリットは、自然溢れる景観が永久に担保される点。他人の敷地の借景では、相続の発生などで場合によっては商業施設やマンションの開発で景観が変わってしまう恐れがありますが、そういった不安がないのは嬉しいですね。
地下駐車場で景観を守る
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地下駐車場ですっきりしたランドスケイプで各棟からの景観が美しいガーデンアリーナ |
新百合ヶ丘8分の地に誕生する「ガーデンアリーナ新百合ヶ丘」(三井不動産・三菱地所・小田急不動産・小田急電鉄)は、自然との共生をテーマに三方を森に抱かれたマンション。3万4000m
2の敷地の中には、水辺の生物の暮らすビオトープのあるサンクチュアリーフォレストをはじめとする緑の中に、3つの居住区を配しています。景観をそこなわないよう駐車場をすべて地下に設けていることで、上質感を抱かせるのも魅力的。
20年後の景観が想像できること
都心エリアでなく郊外エリアでマンションを選ぶなら、20年後のマンションの景観が想像でき、そこにいる自分の暮らしがイメージできることが、いいマンション選びのポイントだといえるでしょう。築20年も経つ「パークシティ溝の口」は、当時としては珍しい1000戸を超える大規模マンションですが、中庭の森や、周囲の植栽や公園に囲まれ褪せない景観を持っています。現在でも引き合いが多く、築20年以上の中古マンションとしては、比較的高い価格で取引されています。
こういったマンションに住む最大のメリットは、変わらぬ価値を享受しながら、身近に自然と触れ合う機会があることによって、親と子、友達同士のコミュニケーション密度が高まって、かけがえの無い時間を共有できることかもしれません。