膠原病はコラーゲンの病気?
コラーゲンは3本の糸をねじった構造です! |
膠原病の正しい病名は「結合組織病」。コラーゲンの結合組織の病気……。何となくイヤな感じがしますよね。どんな状態か、以下でご説明します。
結合組織は細胞同士を結合します!
一言で「コラーゲン」といっても、細胞内のコラーゲンと細胞間のコラーゲンがあります。細胞というのは本来一つ一つ、バラバラなものです。人のような多細胞生物がバラバラにならないのは、細胞同士を結合している細胞間のコラーゲンがあるおかげです。人体で炎症で起こりやすいのは、目や皮膚などの表面。または口内や喉、大腸までの粘膜面です。口内炎や大腸炎などですね。
自己免疫が関係する慢性炎症を伴う病気をまとめて、結合組織病と呼びます。細胞と細胞の間、すなわち結合組織で炎症が発生して、起こる病気だからです。そのために結合組織病という表現をします。細胞の間ではありませんが、主にコラーゲンからできている血管の炎症や、血管周囲の炎症も含みます。
結合組織病(膠原病)は炎症の起きる部位により多彩な症状を示します。生命予後は良いが関節の破壊が進む慢性関節リウマチ。皮膚症状目立ち、皮膚科受診して発見されることもあり、腎臓の病変を伴うSLE(全身性紅斑性狼瘡)が代表的な疾患です。
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