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くしゃみをしたら尿失禁にご注意!(2ページ目)

くしゃみをしたら心配すべきなのは風邪だけではありません。シニア世代は尿失禁も起こりがち。この症状、じつはトレーニング次第で改善する可能性もおおいにあります。

執筆者:西川 敦子

トレーニングで改善!


適切な対策で尿失禁の悩みはかなり改善することができます!
■骨盤底筋体操
肛門膣、尿道を締めるためのトレーニングがこれ。1日5回、毎日続けると2~3ヶ月くらいで効果があらわれてきます。

あおむけの姿勢で足を肩幅くらいに開き、膝を少し立てましょう。次に体の力を抜いてリラックス。反対に尿道や肛門のあたりはぐっと締めて。そのまま5秒くらい我慢します。これを10回続けます。

同じ訓練を、座った姿勢、両手にテーブルをついた姿勢、肘をついた四つんばいの姿勢などでおこなうとさらに効果がアップ!テレビを見ながら、料理しながら、電車に乗りながらと、日常的におこなうようにしましょう。

■お小水を我慢するトレーニング
「トイレに行きたい!」と思っても、ちょっとだけ我慢がまん。最初はほんの5分でいいのです。じょじょに慣らしてゆき、なるべく長時間、我慢できるように訓練しましょう。こうすることで尿道を締める筋肉が鍛えられ、膀胱にもお小水がたまりやすくなります。

自宅でできる対策も

■便秘を治そう
便秘していると失禁しやすくなる――という事実、ご存知でしたか?便がたまると直腸が張り、骨盤底筋や膀胱を圧迫するようになります。がんこな便秘に悩まされている人は、一度食事内容を見直してみて!繊維質の豊富な根菜類や、豚肉などのビタミンB1、ヨーグルトなどを積極的に摂るようにしましょう。毎日、3食規則正しく食べることも大切です。また、毎朝かならずトイレでいきむ習慣も身につけましょう。

■体重のコントロール
肥満もまた、尿失禁のもと。というのも、体内についた脂肪が膀胱や骨盤底筋を押してしまうからです。体が重いからといって、家にひきこもりがちになれば、ますます筋肉が弱ってしまいます。食事のコントロールをおこなうとともに、ウォーキングなどを習慣づけ、毎日体を動かしましょう。

早めに受診を

こんなことで病院に行くなんて…と恥ずかしがっている場合ではありません。深刻な症状に発展する前に、早めに専門医療機関を訪ねるようにしましょう。症状にあわせた薬を処方してもらえば、悩みはぐっと軽くなるはず。また、腹圧性尿失禁の場合は、テープで尿道を支える手術などもおこなわれています。



尿失禁の悩みは深刻です。家族にもいえず、夜中にこっそり下着やシーツを洗濯したりするお年よりもいるよう。「また漏らしてしまったら…」と、水分を控える人も少なくありません。

現場を発見した場合、しかりつけたりするのはもちろんタブー! 「誰もがかかる病気なのだから」と説明し、一緒に対策を考えるようにしましょう。どんなときに失禁するか、日記につけておくのもひとつの方法です。そして脱水症状などを引き起こさないよう、くれぐれも水分摂取量には注意してあげてくださいね。


【関連ガイドリンク集】
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