橋下知事、まずは人件費に大ナタ

人件費の負担
平成18年度の市町村と都道府県の一般財源に対する人件費負担率。地方財政白書より。
橋下・大阪府知事が示した総額350億円の人件費削減案。平均削減率は12%にも及び、国家公務員の給与を100とした場合、大阪府の給与水準は全国最低の89になります。

地方公共団体の人件費は、義務的に発生する経費の半分ほどに至ります。また、市町村よりも都道府県のほうが人件費の占める割合が高いのが特徴。平成18年度決算では、市町村の一般財源に占める人件費が26.7%なのに対し、都道府県の場合は37.7%になります。

これは、都道府県の場合、市町村と違って警察官を雇用していること、また、学校の教職員人件費の負担額が大きいことなどが理由としてあげられます。

財政への負担緩和か、職員の士気か

労働組合(職員団体)の猛反発を覚悟で橋下知事が人件費の大幅削減を打ち出したのは、このような理由で、府に対する人件費の負担が重いことを考えたものだと思われます。

しかし、人件費が下がることから発生する職員のモラール・ダウン(士気低下)の問題をどう処理していくか。キャリア官僚志望の東大生が減っているこのご時世、これでは有能な人材が府庁に入ってこなくなることも心配です。

もっともこのあたりは承知なはずの橋下知事……と思いたいところですが、果たして知事が思った以上にモラール・ダウンは進行していくのか。それとも橋下知事にはそれを食い止める秘策があるのか。うまくいかないと、大阪府は目先の千円札をとることに急ぎ過ぎ、かえって大きなものを失うことになるかもしれません。

■関連サイト 府債5兆円をどうする?橋下氏
岩国市長選が大阪に飛び火?
知事の権限と権力
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。