リーマン・ショックで世界同時株安!
リーマン・ショックで、株式市場に激震! アメリカの証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻を受け、9月15日のニューヨーク株式市場は、2001年9月の世界同時多発テロ事件以来、7年ぶりの大幅下落を記録。ダウ工業株30種平均は、前週末比504ドル以上もダウンし、1万917ドル51セントに落ち込みました。一方、翌日の世界の主要市場も軒並み急落! 我が東京株式市場の日経平均株価は、1万1609円72銭と、前週末より約605円もダウンし、3月17日の年初来最安値を更新しました。「悲観派」の有識者が予測する同株価の下限=1万1000円は、もう目の前……。背景に、政府の苦しい台所事情が……
ところで、リーマンはなぜ破綻に追い込まれた? 同社は1850年創業。160年近い長い歴史をもち、アメリカ第4位を誇る老舗の証券会社です。不動産の証券化業務を得意としていましたが、サブプライムローン問題に発展した住宅バブルの崩壊で保有資産が急速に劣化。6月に発表した3~5月期決算では、94年の上場以来初の赤字に転落しました。その後、60億ドル(約6300億円)の増資で財務体質の改善を図りますが、追加損失が膨らみ、業績悪化の見通しが拡大。9月15日、ついに破産法申請に至ったというわけです。その最大の理由は、アメリカ政府や金融当局が公的支援を拒否したこと。巨額の財政赤字を抱える政府としては、公的支援で赤字拡大→ドル安が加速→輸入インフレが高進→経済崩壊という最悪のシナリオを防ぎたかった……。アメリカ経済がサブプライムローン問題という名の病を克服するには、まだ時間がかかりそうです。【関連サイト】
・検証!「サブプライムローン問題」とは?
・恐るべし! サブプライム・ショックの余波
・「株安」は、どこまで進むのか?
・深刻!ドル安円高で、日本企業はこうなる