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政党を考えてみよう 新政党のつくりかた

衆議院総選挙を控え、新しい政党もできていたりします。さて、政党とは法的にどのような団体で、どうやったら作ることができるのでしょう。わかりやすく解説していきます。

執筆者:辻 雅之

(2005.08.18)

話題の衆議院総選挙、新しい政党も生まれました。あなたも、政党作ってみますか?政党を作る上で、法律上どのような手続が必要なのでしょうか。そして、どのような規制をうけるのでしょうか。わかりやすく解説してみました。

1ページ目 【政党として「登記」しなければ、政党助成がうけられない】
2ページ目 【政党として届けなければ、寄付も受けられず支出もできない】
3ページ目 【政党の4つの機能が果たされて、はじめて政党政治は機能する】

【政党として「登記」しなければ、政党助成がうけられない】

基本的に政党は「任意団体」

政党とはそもそも何か……というお話は後ほどお話することにして、まず、どうやったら政党を作れるか、これをお話しましょう。

結論からいうと、「誰でも、いつでも、すぐにでも作れる」ということになります。

政党というのは、基本的にサークルやクラブのような「任意団体」として生まれたものであって、営利目的のものでもない。会計といっても企業に比べて知れている。

こうしたことから、政党を作るには登記は必要ありませんし、もちろん認証も必要ありません。

しかし、こうした「任意団体政党」で政党活動をすることは実際には困難で、特に選挙活動については大幅な困難が待ち受けています。これは次のページでお話していきます。

政党も一定の条件を満たせば「法人」になれる

さて、とはいえ、これだけ政党政治が進んでくると、やはり政党をなにかしらの形で定義し、一定の規模の政党には会社のように「法人格」を与えることが必要になってくるわけです。

そこで1994年、政党助成制度ができたのを機に、「政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律」(長いので普通は「法人格付与法」といいます)によって、「法人」としての政党の定義づけが行われました。

法人になることにより、その政党はたとえば代表者の名前で事務所を借りるのではなく、政党法人として事務所を所有し、また銀行口座なども持てるようになるわけですね。

「法人政党」の条件

しかし、これは厳しい条件があります。次の2つのうち、どちらか1つを満たさなければなりません。つまり……

・国会議員が5名以上いること
・国会議員が5名未満の場合、直近の国政選挙で2%以上の得票をしていること

なかなか難しいですね。おいそれと、とはいきません。

※ちなみに、解散し総選挙を待つ間、衆議院議員はいないことになりますが(解散=任期終了なので)、「法人格付与法」ではいわゆる「前衆議院議員」は国会議員としてカウントすることになっています。

ちなみに、政党の法人登記は、中央選挙管理委員会に申請し、行います。

政党交付金を受けられる基準

さて、もしあなたが政党設立に成功した場合、次にやるべきことは「政党交付金」を受給するための申請です。

これは、さきほどいった、政党助成制度にもとづき、政党に国から資金を与え、それによって不透明な献金などをなくしてクリーンな政治・選挙を行おうというものです。

政党助成を行うための法律「政党助成法」での政党の定義は「法人各付与法」とほぼ同一です。ただ、「政党助成法」では「法人政党」にしか交付金の交付をしない、としているので、助成を受けるためには、先に法人登記をしなければなりません。

で、めんどくさいのですが、政党交付金の申請は、中央選挙管理委員会ではなく、総務大臣になります。

さて、まだまだやることはあります。次のページで見ていきます。

◎平成17年度政党交付金決定額
※総務省サイトの資料を元に作成


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